公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問15
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
高齢期に人生の残り時間が少なくなると、自分の持つ資源を、より心理的に満足できる目標や活動に注ぎ込もうとする傾向を説明する心理学理論として、最も適切なものを1つ選べ。
- 持続理論
- 離脱理論
- 社会的コンボイ理論
- 社会情動的選択性理論
- 補償を伴う選択的最適化理論
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この過去問の解説 (3件)
01
高齢期になり、人生の残り時間が少なくなることで、自分の持つ資源を情動的に満足できることに注ぎ込もうとする傾向を、「社会情緒的選択性理論」といいます。
不適切です。
持続理論とは、高齢者がそれまで獲得してきた能力や担ってきた社会的役割を維持できるようにすることが重要であり、それが社会の役にも立つという考えです。
不適切です。
離脱理論とは、高齢者が加齢によって社会から離脱していくことは避けられず、高齢者や社会がそれを受容することが重要であるという考えです。
不適切です。
社会的コンボイ理論とは、個人を中心に、家族や職場・地域の人々とのつながりを護送船団に見立てたもので、このような多層的な関係性を活用・維持することで人生で遭遇する困難に対応するという考えです。
適切です。
高齢期になり、人生の残り時間が少なくなることで、自分の持つ資源を情動的に満足できることに注ぎ込もうとする傾向を、社会情緒的選択性理論といいます。
不適切です。
補償を伴う選択的最適化理論(SelectiveOptimization with Compensation: SOC)とは、加齢により体力の低下などが生じるような状況で、機能の低下を補う方法を模索し選択することでその状況に適応することができるという考えです。
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02
高齢期における心理学に関する設問です。
適切ではありません。
持続理論とは、高齢者の望ましい老化についての理論で、若い頃からの人間関係や活動などをできるだけ維持することで、より良い老後生活を送ることができるという考え方です。
適切ではありません。
離脱理論では高齢者がこれまでの社会的役割などから離れていくことは自然な流れとされています。
適切ではありません。
社会的コンボイ理論とは、個人を中心にしたネットワークを表したものです。
適切です。
社会情動的選択制理論とは、生涯にわたるモチベーションについての理論とされています。
人生の残り時間が少なくなった際、自分の持つ資源をより心理的(情動的)満足の得られるものに注ぐ傾向にあるとされています。
適切ではありません。
補償を伴う選択的最適化理論は、加齢とともに低下する能力を他のスキルなどで補ったり、これまでやってきたことの中から今後も継続するものを選び、現状に合わせて最適化するとされています。
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03
この問題では、高齢期に関する社会心理学の知識が問われています。
誤りです。
持続理論とは、高齢者がそれまでの経験や社会的な役割を活かすような選択をして過ごすことが、社会の安定にもつながるという考え方です。
誤りです。
離脱理論とは、高齢者が加齢によって社会から離れていくことは避けられないという考え方です。
誤りです。
社会的コンボイ理論とは、人が周囲の人々の支援を受けながら、人生のさまざまな場面を乗り越えていくという社会支援の考え方です。本人を中心として、本人の周りに配偶者や親しい友人、親族などの親密な人々、さらに外側に同僚や上司、社会資源などの役割的に関わる人々が存在するという図で示されています。
正答です。
社会情動的選択理論とは、加齢と共に人生の社会的な目標、感情的な目標が変わっていくという考え方です。問題文にあるように、心理的により満足できる事に力を注ごうとする傾向と説明できます。
誤りです。
補償を伴う選択的最適化理論とは、加齢と共に個人の能力が減少していく中でも、目標達成のために手段を変えたり、補ったりして適応していくという考え方です。
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