公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問17

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問題

公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問17 (訂正依頼・報告はこちら)

自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害〈ASD〉の診断用評価尺度として、最も適切なものを1つ選べ。
  • ADI−R
  • Conners3
  • KABC−Ⅱ
  • M−CHAT
  • WISC−Ⅳ

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この過去問の解説 (3件)

01

選択肢の中で、ASDの診断用評価尺度として適切なものは「ADI−R」です。

その他の尺度についても理解しておきましょう。

選択肢1. ADI−R

ADI-R(自閉症診断面接改訂版Autism Diagnostic Interview Revised)は、保護者を対象とした半構造化面接で、自閉症診断のスタンダートです。

選択肢2. Conners3

Conners3とは、6~18歳を対象としたADHDを評価する質問紙です。

選択肢3. KABC−Ⅱ

KABC−Ⅱとは、2~18歳を対象とした知能検査です。

選択肢4. M−CHAT

M−CHATとは、保護者を対象とした質問紙でASDのスクリーニングに有効な尺度です。

選択肢5. WISC−Ⅳ

WISC−Ⅳとは、5~16歳を対象とした知能検査です。

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02

この問題では、心理検査についての知識が問われています。

選択肢1. ADI−R

正答です。

ADI-Rは、自閉スペクトラム症(ASD)の診断評価に活用されます。

発達歴、日常生活の様子、経過などについて測ることができます。

2才0ヵ月から成人までの方を対象に実施することが可能です。

選択肢2. Conners3

誤りです。

Conners3は、ADHDの可能性またはADHDの診断がある人に起きやすい課題について評価するものです。

質問紙に回答する方法で、本人用、保護者用、教師用があります。

本人用は8才から18才まで、保護者用と教師用は6才から18才までの児童について実施されます。

ADHDの可能性だけでなく、本人の意識と周囲の意識の違い、場面によって見える特徴の違いなども検討することができます。

選択肢3. KABC−Ⅱ

誤りです。

KABC-Ⅱは、認知処理能力や基礎的な学力について、個別に課題を実施して測定する検査です。

2才6ヵ月から18才11ヵ月の児童に適用されます。

選択肢4. M−CHAT

誤りです。

M-CHATは、乳幼児を対象とした自閉症のチェックリストです。

16~30ヵ月の乳幼児が対象で、20項目の質問について保護者へ尋ねます。

これは、診断のためでなく、スクリーニングのために用いられます。

選択肢5. WISC−Ⅳ

誤りです。

WISC-Ⅳは、個別式の知能検査です。

5才0ヵ月から16才11ヵ月の児童に実施されます。

全体のIQだけでなく、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度の4つの指標についても測ることができます。

WISCは、2021年にWISC-Ⅴが発行されており、問題の内容や測ることのできる指標に変更があります。

まとめ

心理検査の特徴や実施方法、適応年齢について学んでおきましょう。

また、時代の変化に併せて改訂もありますので、新しい情報にも目を向けることが大切です。

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03

心理検査に関する設問です。

選択肢1. ADI−R

適切です。ADR-R(Autism Diagnostic Interview-Revised)は、自閉症診断面接ツールです。
 

選択肢2. Conners3

不適切です。Conners3は子どもの注意欠陥多動性障害(AD/HD)の評価スケールです。

選択肢3. KABC−Ⅱ

不適切です。KABC-Ⅱは2歳6ヶ月~18歳11か月までを対象とする知能検査です。

選択肢4. M−CHAT

M-CHATは乳幼児を対象としたASDのスクリニング検査です。

選択肢5. WISC−Ⅳ

不適切です。WISC‐Ⅳは5歳~16歳11か月までを対象とした知能検査です。

まとめ

心理検査に関しては対象者をなどを含め、整理して覚えておきましょう。

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