公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問20

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問題

公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

E. T. Gendlin によって開発されたフォーカシングの概念で、日常生活の中で感じている複雑で曖昧ではあるが、何らかの意味を含んだ身体感覚として、適切なものを1つ選べ。
  • サルコペニア
  • ヒポコンドリー
  • フェルトセンス
  • アレキシサイミア
  • ソマティックマーカー

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この過去問の解説 (3件)

01

フォーカシングの概念で、「日常生活の中で感じている複雑で曖昧ではあるが、何らかの意味を含んだ身体感覚」を「フェルトセンス」と呼びます。

他の選択肢の用語についても確認しておきましょう。

選択肢1. サルコペニア

不適切です。

サルコペニアとは、高齢化や疾患などで筋肉が減ってしまい身体機能が低下することです。

選択肢2. ヒポコンドリー

不適切です。

ヒポコンドリーとは、心気神経症とも呼び、自分が病気ではないかと過度に心配することを言います。森田療法においてはこのような神経質的な性格素質をヒポコンドリー性基調と呼んでいます。

選択肢3. フェルトセンス

適切です。

日常生活の中で感じている複雑で曖昧ではあるが、何らかの意味を含んだ身体感覚をフェルトセンスと呼びます。

選択肢4. アレキシサイミア

不適切です。

アレキシサイミアとは、失感情症とも呼び、自分の感情を認知しにくい性格特性のことを指します。

選択肢5. ソマティックマーカー

不適切です。

意思決定をする際に身体的な反応がまるで第六感のように重要なシグナルとして機能するというという仮説をソマティックマーカー仮説と呼びます。

参考になった数2

02

『フォーカシング』とは、体の感覚や気持ちに意識を向けて言語化していく手法です。自分自身を理解し、課題や不快な状態の改善を目指します。曖昧に感じている体の感覚や気持ちなどを『フェルトセンス』と呼びます。

 

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. サルコペニア

誤りです。

『サルコペニア』とは、加齢により筋肉量が減少や低下することを言います。

選択肢2. ヒポコンドリー

誤りです。

『ヒポコンドリー』とは、自分の体について過度に心配しすぎる、大変な病気ではないかと考えすぎてしまうような状態と言います。

選択肢3. フェルトセンス

正答です。

問題文は『フェルトセンス』の説明として適切です。

選択肢4. アレキシサイミア

誤りです。

『アレキシサイミア』とは、自分や他者の気持ちに上手く気付くことができない、言語化できないような状態と言います。

選択肢5. ソマティックマーカー

誤りです。

『ソマティックマーカー』とは、何かを体験した時に、体験だけでなく感情や身体反応も一緒に記憶されていて、その記憶がその後の意思決定に影響する、意思決定の助けになると考えるものです。例えば、怖い体験をした時に体が硬直するという体験をしたとすると、それ以降に体が硬直した時に怖いという感情を呼び起こすと考えられます。

参考になった数1

03

心理療法に関する設問です。

選択肢1. サルコペニア

不適切です。サルコペニアは筋肉量の低下や筋力の低下など、身体的な能力が低下している状態のことです。

選択肢2. ヒポコンドリー

不適切です。ヒポコンドリーは心気症のことです。自分が重い病気にかかっているのではないかといった不安感に囚われてしまう病気です。

選択肢3. フェルトセンス

適切です。フォーカシングでは、ある特定の状況における身体感覚をフェルト・センスと呼びます。

選択肢4. アレキシサイミア

不適切です。アレキシサイミアは、失感情症ともいわれます。自分の感情、その感情の言語化の障害、内省の乏しさといった性格特性があります。

選択肢5. ソマティックマーカー

不適切です。ソマティック・マーカーとは、意思決定を行う際に身体から発せられる生理的な感覚の変化のことです。

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