公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問23
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
D. Meichenbaum が提唱した認知行動療法であり、自己教示訓練を主要な技法とするものとして、最も適切なものを1つ選べ。
- 自律訓練法
- モデリング
- 自己調整学習
- 漸進的筋弛緩法
- ストレス免疫訓練
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この過去問の解説 (3件)
01
自己教示訓練を主要な技法とする認知行動療法は「ストレス免疫訓練」です。
他の認知行動療法についても確認しておきましょう。
不適切です。
自律訓練法は、リラックスした姿勢と決められた言葉を使って自己暗示を行うリラクゼーション法で、提唱者はシュルツです。
不適切です。
モデリングとは、他者の行動などをモデルとして同様の行動をとったり自分の行動を修正したりすることで、提唱者はバンデューラです。
不適切です。
自己調整学習とは、自分自身で能動的に目標をもって学習を行うことで、提唱者はジマーマンです。
不適切です。
漸進的筋弛緩法とは、まず筋肉に力を入れて緊張させたのちに脱力させることでリラックスや血流の流れを感じ、これを全身の部位で繰り返していくリラクゼーション法で、提唱者はジェイコブソンです。
適切です。
ストレス免疫訓練では、ストレスへの免疫を獲得するために自己教示訓練を行います。
自己教示訓練とは、ストレス場面で生じる自己陳述を認識し、それを機能的な内容に変容させる訓練です。
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02
認知行動療法とは、自身の考え方や行動の癖に焦点を当て、より良い考え方や行動を身につけていくことで、課題の改善を目指す手法です。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
『自律訓練法』とは、J・H・シュルツ(ドイツの精神医学者)が始めた手法です。静かな落ち着ける場所で、心の中で決まった言葉を繰り返しながら、体の感覚に注意を向けていきます。短時間で全身をリラックスさせる効果が期待される方法です。
誤りです。
『モデリング』とは、観察学習とも呼ばれます。バンデューラ(アメリカの心理学者)が提唱しました。
他者の行動を観察して、模倣する学習方法です。行動だけでなく考え方なども取り入れられることもあります。
誤りです。
『自己調整学習』とは、学習の進め方の一つです。バリー・ジマーマンなどのアメリカの教育心理学者達が提唱しました。
学習者が主体的、能動的な態度で、自分が目標へ向けてどのような方法で学習をしていくか、どのように意欲を持ち続けるかなどを調整しながら、学習を進めていきます。
誤りです。
『漸進的筋弛緩法』とは、エドモンド・ジェイコブソン(アメリカの精神科医)が提唱した、リラクゼーションのための方法です。体に強く力を入れ、その直後に一気に脱力することで、リラックスしていることを体験します。
正答です。
問題文は『ストレス免疫訓練』の説明として適切です。
支援者とクライエントが、ストレスの問題について理解し、そのストレスへの対処スキルの獲得を目指します。対処スキルを実際のストレス場面で実践しながら、クライエントにとってより良い対処法を身につけていきます。
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03
認知行動療法に関する設問です。
適切ではありません。
自律訓練法とは、自己暗示を用いて身体の緊張をほぐし、自律神経のバランスを整え、心身の状態を整える方法です。
適切ではありません。モデリングは、観察学習のことです。
適切ではありません。
自己調整学習とは、学習者自身が主体的にコントロールしながら学ぶ、学習方法のことです。
適切ではありません。
漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)とは、筋肉の緊張と弛緩を意図的に繰り返し、身体をリラックスさせる方法です。
適切です。ストレス免疫訓練は、認知行動療法の治療技法のひとつです。
ストレスコーピングスキルを向上させる目的で行われます。
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