公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問41
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問41 (訂正依頼・報告はこちら)
共感性の性質や働きに関する説明として、不適切なものを1つ選べ。
- 同情と同一の概念である。
- 認知的共感性と情動的共感性に大別される。
- 他者の理解を深め、円滑な対人関係の形成の基礎となる。
- 共感性の程度は、他者の情動状態に対する感受性の指標として使われる。
- 他者の情動状態を知覚することに伴って生起する情動反応のことを指す。
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この過去問の解説 (3件)
01
共感性についての設問です。
共感性と同情は同一の概念ではありません。
共感性は認知的共感性と情動的共感性に大別されます。
認知的共感性とは、相手の表情や言葉、相手の置かれている状況などから相手を理解することです。
例えば、相手が悲しんでいる様子を見て「悲しんでいる」と認識することです。
情動的共感性は相手の感情を自分の感情のように写しとることです。
例えば、相手が悲しんでいる様子を見て、自分も悲しい気持ちになるといったことです。
共感性は他者理解を深め、円滑な対人関係の形成の基礎となります。
適切です。
適切です。
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02
共感性に関する問題です。
共感性とは「他人の感情や要求や悩みを理解すること」のように説明できます(誠信 心理学辞典より)。
では、選択肢を見てみましょう。
共感性の説明としては不適切です。
同情とは、「他人の苦しみや悲しみを我が身に起こったことのように感じ、その人を思いやること」のように説明されます(福武国語辞典より)。
共感は、他人の感情を自分のことのように感じとるという意味だけでなく、他人の状態を理解するという意味もあると言えますので、同一の概念とは言えないと考えられます。
よって、この問題では正答となります。
共感性の説明として適切です。
認知的共感性とは、他者の状況や感情の状態などを理解することを言います。
情動的共感性とは、他者の感情やを自分の感情として感じ取ることを言います。
共感性の説明として適切です。
他者への共感性があることによって、他者の状況や感情を理解しやすくなります。それによって、より心地良いコミュニケーションや信頼関係の構築につながると期待されます。
共感性の説明として適切です。
個人の共感性の特徴を測る尺度として「対人反応性尺度(IRI)」があります。その中には、他者指向的な感情の喚起されやすさの程度、他者の視点に立って気持ちを考える程度、他人の苦痛により自分も不安や恐怖を感じる程度などを測定する内容があります。これらは、他者の情動状態に対する感受性の指標と考えることもできます。
共感性の説明として適切です。
共感性は他者の情動状態を知覚することによって起きるものと言えます。
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03
共感と同情は区別される概念ですので、正解は「同情と同一の概念である。」となります。
不適切です。
同情は相手に対してかわいそうに思ったり、あわれみを感じたりすることですが、共感は相手の立場に立って相手の感情を自分も体験しようとすることです。
適切です。
共感性は相手の情動を理解する認知的共感性と、相手の情動に対して代理的に同様の情動反応を生じる情動的共感性があります。
適切です。
共感性は円滑な対人関係の基礎となります。
適切です。
共感性の程度が高い場合、他者の情動への感受性が高いと捉えることができます。
適切です。
共感性とは、他者の情動を知覚することで生じる情動反応です。
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