公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問50
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問50 (訂正依頼・報告はこちら)
心理的支援に関わる概念化や理論化について、最も適切なものを1つ選べ。
- 事例研究は、心理的支援の理論化には寄与しない。
- 心理的支援のランダム化比較試験は、理論の構築を直接の目的としている。
- 心理的支援の理論は、理論化がなされた文化の文脈を考慮して適用する必要がある。
- 実践的研究においては、研究者は現場において支援に直接関わる実践者である必要がある。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
心理的支援を概念化、理論化するということは、実践した心理的支援と理論を結びつけ、方法を体系化することにより、より効果的な心理支援が広く使われる、新しい方法を見い出すなどの意味があります。
この問題の正答は「心理的支援の理論は、理論化がなされた文化の文脈を考慮して適用する必要がある」です。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
事例研究は、多くの場合、個別の事例についてカウンセリングや心理療法の過程を検討することを指します。個別の事例ですので、理論化に関係しないように感じられるかもしれませんが、複数の事例検討を重ねることによって理論化につながることが期待されます。
誤りです。
ランダム化比較試験とは、研究の対象者をランダムにグループ化して実験を行う方法です。これは、グループごとの結果を比較することにより治療効果などを検証するものですので、理論の構築を直接の目的としているとは言えません。
正答です。
文化の文脈を考慮するということは、文化による言葉や宗教、常識などの違いに配慮するということです。日本国内だけを考えても、地域ごとに言葉や歴史的背景、風景、家族の文化など異なることが多くあります。これらに考慮しない場合には、一部の文化に偏った内容になってしまいますので、十分に検討しながら理論化を進める必要があります。
誤りです。
研究者が必ずしも直接の支援に関わる必要はありません。例えば、描画による心理検査などの研究の場合には、多くのデータが必要となり、その全てを特定の研究者が集めることは困難です。グループで研究を進めたり、データを集めやすい支援者の協力を得たりする方法もあります。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
02
心理的支援に関する設問です。
不適切です。
事例研究も心理的支援の理論化に寄与します。
不適切です。
ランダム化比較試験とは、評価のバイアスを避けて客観的に治療効果を評価するための方法です。心理的支援の理論の構築ではなく、心理的支援の効果を評価することを目的としています。
適切です。
不適切です。
研究者は必ずしも直接関わる実践者である必要はありません。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
03
心理的支援の理論は、理論化がなされた文化の文脈に影響を受けている場合がありますので、それを考慮して適用する必要があります。
その他の選択肢の内容はどれも不適切です。
不適切です。
事例研究が積み重なることで、心理的支援の理論化につながります。
不適切です。
理論の構築ではなく、治療効果の検証を目的としています。
上述の通り、適切です。
不適切です。
研究者が直接支援の実践者である必要はありません。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問49)へ
第6回 (2023年)問題一覧
次の問題(問51)へ