公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問56
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問56 (訂正依頼・報告はこちら)
2019年(令和元年)以降、児童相談所における虐待相談対応に関連する内容として、正しいものを2つ選べ。
- 相談経路のうち、最も多いのは学校である。
- 被虐待者の年齢は、12歳以下が過半数である。
- 主たる虐待者のうち、最も多いのは実母である。
- 虐待相談対応の過半数は、児童福祉施設入所措置となる。
- 相談内容における虐待種別のうち、最も多いのはネグレクトである。
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この過去問の解説 (2件)
01
児童虐待に関するデータは、厚生労働省、子ども家庭庁から毎年発表されています。
この解説は主に令和元年度、令和2年度の報告を参考に説明します。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
相談経路として最も多いのは「警察」であり、相談経路の約半数を占めています。
次いで、「近隣・知人」「家族・親戚」「学校」となっています。
正答です。
被虐待者は、約7~8割が「12歳以下の児童」です。
正答です。
主たる虐待者は、「実母」が約4~5割と最も多くなっています。
誤りです。
令和元年度の厚生労働省の報告(一時保護の手続き等に関する基礎資料集)によると、相談対応件数193,780件のうち、児童養護施設入所は2,595件であり、過半数とはなっていません。
誤りです。
虐待種別のうち、最も多いのは約5~6割で「心理的虐待」です。
次いで、「身体的虐待」「ネグレクト」「性的虐待」となっています。
児童虐待への対応については、教育、医療、福祉など、どの領域で働くにも知識が求められます。虐待を受けていると疑われる児童を見つけた場合に、公認心理師としてどのように行動すべきかをよく学び、周囲との連携を図りながら対応する事が重要です。
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02
厚生労働省が令和元年に発表した児童虐待相談対応件数(速報値)は19万3,780件でしたが、こども家庭庁が令和5年9月に公表した令和4年度の児童相談所による児童虐待相談対応件数(速報値)の件数は21万9,170件で過去最多を更新しました。
では、解説をみていきましょう。
児童相談所に寄せられた虐待相談の相談経路は、警察等が最も多く、次いで近隣・知人、家族・親戚、学校からが多いため、この解答は不正解です。
被虐待者の年齢構成は小学生以下が7〜8割を占めているため、この解答は正解です。
主たる虐待者は、実母が最も多く、ついで実父、その他(祖父母、叔父・叔母等)、実父以外の父、実母以外の母の順となっているため、この解答は正解です。
児童相談所が通告を受け受理した後は
①情報収集と安全確認
②処遇方針の決定
③継続的支援
の3段階の流れを行います。
児童相談所が対応する件数の9割以上が在宅支援であるため、この解答は不正解です。
虐待種別は多い順に虐待種別は多い順に「心理的虐待」「身体的虐待」、「ネグレクト」、「性的虐待」となっています。
よってこの回答は不正解です。
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