公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午前 問57

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問題

公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問57 (訂正依頼・報告はこちら)

少年鑑別所で行われる業務として、正しいものを2つ選べ。
  • 家庭裁判所から鑑別を求められた者の鑑別
  • 保護処分として収容された少年に対する矯正教育
  • 児童相談所からの委託を受けた非行児童の一時保護
  • 地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助
  • 家庭裁判所から試験観察(身柄付き補導委託)の決定を受けた少年の観察

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この過去問の解説 (2件)

01

少年鑑別所の業務は次の通りです。(法務省ホームページより)

(1)家庭裁判所の求めに応じ、鑑別対象者の鑑別を行うこと。

(2)観護の措置が執られて少年鑑別所に収容される者等に対し、健全な育成のための支援を含む観護処遇を行うこと。

(3)地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助を行うこと。

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. 家庭裁判所から鑑別を求められた者の鑑別

正答です。

鑑別とは、「医学、心理学、教育学、社会学などの専門的知識や技術に基づき、鑑別対象者について、その非行等に影響を及ぼした資質上及び環境上問題となる事情を明らかにした上、その事情の改善に寄与するため、適切な指針を示すこと」を言います。(法務省ホームページより)

選択肢2. 保護処分として収容された少年に対する矯正教育

誤りです。

矯正教育は、少年院で行われている業務です。

選択肢3. 児童相談所からの委託を受けた非行児童の一時保護

誤りです。

一時保護は、原則として一時保護所を利用することとなっています。ただし、一時保護所の状況や児童の状態によっては、「委託一時保護」という手段で、一時保護所以外の場で一時保護される場合があります。その委託先は、警察署、医療機関、児童福祉施設、里親その他の適当な者とされており、少年鑑別所は含まれていません。(厚生労働省「児童相談所運営指針」より)

選択肢4. 地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助

正答です。

「法務少年支援センター」という名称で、児童福祉施設や学校、民間団体を連携しながら、地域での非行・犯罪の防止に関する活動を行います。

選択肢5. 家庭裁判所から試験観察(身柄付き補導委託)の決定を受けた少年の観察

誤りです。

試験観察の決定を受けた少年の観察は、家庭裁判所調査官が行ないます。

まとめ

矯正機関も公認心理師が働く場の一つです。また、他の分野であっても児童生徒に関する仕事をする場合は、連携を図る事もありますので、施設の概要について理解しておきましょう。

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02

少年鑑別所の業務は、大きく分けて以下の3つです。

 (1)家庭裁判所の求めに応じ、鑑別対象者の鑑別を行う

 (2)観護の措置が執られて少年鑑別所に収容される者等に対し、健全な育成のための支援を含む観護処遇を行う

 (3)地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助を行う

少年鑑別所は法務省所管の施設であり、各県庁所在地等に配置されています。

「法務少年支援センター」として、地域における非行・犯罪の防止に関する活動や、健全育成に関する活動の支援なども行っています。

それでは、解答を見ていきましょう。

選択肢1. 家庭裁判所から鑑別を求められた者の鑑別

鑑別は、家庭裁判所、地方更生保護委員会、保護観察所の長、児童自立支援施設の長、児童養護施設の長、少年院の長又は刑事施設の長の求めに応じて行います。

よってこの解答は正解です。

選択肢2. 保護処分として収容された少年に対する矯正教育

保護処分として収容された少年に対する矯正教育」は少年院の説明ですので、不正解です。

選択肢3. 児童相談所からの委託を受けた非行児童の一時保護

「児童相談所からの委託を受けた非行児童の一時保護」を行うのは一時保護所ですので、この解答は不正解です。

選択肢4. 地域社会における非行及び犯罪の防止に関する援助

冒頭で述べた通り、これは少年鑑別所の業務ですので、正解です。

選択肢5. 家庭裁判所から試験観察(身柄付き補導委託)の決定を受けた少年の観察

家庭裁判所から試験観察(身柄付き補導委託)の決定を受けた少年の観察」は家庭裁判所調査官による「試験観察」の説明ですので、不正解です。

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