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公認心理師の過去問 第6回 (2023年) 午前 問76

問題

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15歳の女子A、中学3年生。保健室の養護教諭Bより、スクールカウンセラーCに不登校傾向のあるAへの支援の依頼があった。Bによると、Aは入学以来、友人や担任教師などとあまりコミュニケーションをとろうとしない。Aの保護者は、学校によるAの支援に協力的ではない。Aは、登校時には昼休みに保健室へ来室しBと何気ない会話をすることがある。Bは、最近Aの様子として、Bとは話しにくい内容があることに気がつき、CにもAに関わってもらいたいと考えるようになった。
Cの現時点での対応として、適切なものを2つ選べ。
   1 .
Aの担任教師にAの最近の様子を尋ねる。
   2 .
保健室でAと会い、Aと面識を得るようにする。
   3 .
保健室でAと会い、Bに何でも話すようにAに勧める。
   4 .
Aの保護者にカウンセリングを受けるよう働きかける。
   5 .
保健室でAと会い、Aの担任教師と話をするようにAに勧める。
( 公認心理師試験 第6回 (2023年) 午前 問76 )
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この過去問の解説 (3件)

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女子Aの現在の人間関係について整理しましょう。

・友人や担任教師などとあまりコミュニケーションをとろうとしない。

・養護教諭Bとは何気ない会話をする。保健室へ来室する。

・Aの保護者はAの支援に協力的でない。

現在のところ、女子Aは養護教諭Bへの信頼感があるものと推測されます。

スクールカウンセラーCが介入する場合、女子Aの養護教諭Bへの信頼感を失わずに支援する事が必要と考えます。

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. Aの担任教師にAの最近の様子を尋ねる。

正答です。

女子Aは担任教師とのコミュニケーションは少ないかもしれませんが、学級での様子やこれまでの経緯、家庭や学業についての情報を共有する事はアセスメントする上で大切です。

選択肢2. 保健室でAと会い、Aと面識を得るようにする。

正答です。

スクールカウンセラーCの存在を女子Aに知らせる事は良いと考えます。ただし、無理にカウンセリングへ誘うのでなく、まずは顔を合わせる事から始める事が大切です。

選択肢3. 保健室でAと会い、Bに何でも話すようにAに勧める。

誤りです。

スクールカウンセラーCが、女子Aに養護教諭Bへ何でも話すよう勧めるという事は、女子Aにとっては、「自分が養護教諭Bへ話している事が他の先生に知られている」と感じさせる可能性があります。そうすると、女子Aから養護教諭Bへの信頼が失われ、保健室が安心できる場でなくなってしまいますので、このような関わりは不適切と考えられます。

選択肢4. Aの保護者にカウンセリングを受けるよう働きかける。

誤りです。

女子Aの保護者が協力的でない事がわかっていますし、スクールカウンセラーCとしては女子Aのアセスメントが不十分ですので、現時点では保護者のカウンセリングを提案する段階ではないと考えられます。

選択肢5. 保健室でAと会い、Aの担任教師と話をするようにAに勧める。

誤りです。

女子Aは人間関係に慎重な様子があります。よく知らないスクールカウンセラーCから、突然に担任教師と話すように進められても、不信感を持つ、意図が理解されにくいなど、効果的ではないと考えられます。

まとめ

スクールカウンセラーの立場では、他の先生からの提案で児童生徒や保護者のカウンセリングを担当する場合があります。その際に、既に他の先生方との信頼関係を築いている児童生徒や保護者の場合には、その信頼関係を壊さず、継続されるように配慮する事が大切です。先生方とも、児童生徒や保護者へ、どのような話し方でカウンセリングを提案するのか十分に検討しながら、対応しましょう。

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それぞれの選択肢を検討していきましょう。

選択肢1. Aの担任教師にAの最近の様子を尋ねる。

正解です。担任教師との連携は重要です。

選択肢2. 保健室でAと会い、Aと面識を得るようにする。

正解です。

Aと保健室で初めての対面が行われることで、Aが自分自身を安心して表現できるようになる可能性があります。CがAの信頼を得る第一歩です。

選択肢3. 保健室でAと会い、Bに何でも話すようにAに勧める。

まずはAがⅭに対して自分の感情や心の中で抱えていることをオープンにできるよう、緊張を和らげ、信頼関係を築くことが重要です。本問では不正解となります。

選択肢4. Aの保護者にカウンセリングを受けるよう働きかける。

保護者との連携は重要ですが、本問の時点ではAとの信頼関係の構築が優先されます。

よって不正解となります。

選択肢5. 保健室でAと会い、Aの担任教師と話をするようにAに勧める。

間違った提案ではありませんが、まずはAとの信頼関係の構築が優先されます。

よって不正解となります。

まとめ

担任教師や保護者との連携も重要ですが、まずはAとの信頼関係を築くことが必要です。

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平成28年に制定された「義務教育の段階における普通教育に相当する 教育の機会の確保等に関する法律」第九条には

「国及び地方公共団体は、不登校児童生徒に対する適切な支援が組織的かつ継続的に行われることとなるよう、不登校児童生徒の状況及び不登校児童生徒に対する支援の状況に係る情報を学校の教職員、心理、福祉等に関する専門的知識を有する者その他の関係者間で共有することを促進するために必要な措置その他の措置を講ずるものとする。」

とあります。

スクールカウンセラーはこの方針に従って業務を行っていくことが求められます。

では、解答を見ていきましょう。

選択肢1. Aの担任教師にAの最近の様子を尋ねる。

担任教師に話を聞くことは有効な支援につながる可能性が高い情報収集ですので、正解です。

選択肢2. 保健室でAと会い、Aと面識を得るようにする。

Aと接触を増やし、話しやすい状況を作ることはAにとって有益な支援につながる可能性が高いので、正解です。

選択肢3. 保健室でAと会い、Bに何でも話すようにAに勧める。

Bは「Aが自分には話しにくいことがある」と感じており、Cが入ったほうがいいのではと考えた上でCに働きかけたわけですので、そこでまたCが「Bに何でも話すようにとAに勧める」のは無意味です。

スクールカウンセラーとしては不十分な対応ですので、不正解です。

選択肢4. Aの保護者にカウンセリングを受けるよう働きかける。

Aの保護者は、学校によるAの支援に協力的ではないため、第3者であるスクールカウンセラーがさらに介入するよりは、まず学校職員がAの保護者と話ができるように支援すべきです。

よってこの解答は不正解です。

選択肢5. 保健室でAと会い、Aの担任教師と話をするようにAに勧める。

Aが担任教師などとあまりコミュニケーションをとろうとしないのは、担任教師はAにとって安心できる存在ではないことが考えられます。

スクールカウンセラーからAと話すよう勧めるのではなく、すでに話ができているBを中心に、担任教師とAをつなぐ方法について支援していく方が良いでしょう。

よってこの解答は不正解です。

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