公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午後 問2
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午後 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
十分な説明を受けた上でのクライエントの自発的な合意として、最も適切なものを1つ選べ。
- プライバシー
- ディセプション
- デブリーフィング
- セカンド・オピニオン
- インフォームド・コンセント
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この過去問の解説 (3件)
01
言葉の意味についてそれぞれ検討していきます。
プライバシーは、個人の情報やプライベートな部分を尊重することを指します。よって不正解です。
ディセプションは、意図的な誤解や隠蔽、偽りの行為を指します。よって不正解となります。
デブリーフィングは、イベントや任務の後に行われる振り返りやフィードバックプロセスで、参加者が体験を共有し、学びを得るためのプロセスです。よって不正解となります。
セカンド・オピニオンは、医療上の重要な決定や治療計画について、別の専門家の意見を求めることです。よって不正解となります。
正解です。
これは、医療や心理療法などの治療において、クライエントが治療内容やリスクを十分理解し、自発的に同意することを意味します。医療関係者はクライエントに対して、治療のリスクや効果、代替手段などを説明し、クライエントがその情報を理解した上で合意することを重視します。この合意形成は、クライエントの自己決定権を尊重し、治療に対する信頼を築く上で重要です。
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02
この問題の正答は「インフォームド・コンセント」です。
他の選択肢も、公認心理師の業務や研究において大切な用語ですので、意味を確認しておきましょう。
プライバシーとは、個人情報、個人の秘密、私生活の状況などを指します。また、それらが守られる権利を意味します。
ディセプションとは、元々「だます、偽り」という意味です。
実験や研究において、被験者に本来の目的を伝える事が、正しい結果を得る事を阻害すると予想される場合に、別の目的を伝えて実施する事を意味します。
デブリーフィングとは、元来「状況報告」「事実確認」という意味であり、心理学以外の分野でも使われる用語です。
「心理的デブリーフィング」と言う場合には、強いストレスを感じる出来事があった場合に、その感情表出を促すことを言います。ただし、これはPTSDの予防とされてきましたが、状態の悪化の報告もあり、緊急事態においては実施しない事とされています。
研究や実験において、デブリーフィングと言う場合には、研究や実験が終わった後に、被験者へ、研究や実験の目的や意図、被験者へなされた事などを説明する事を意味します。
セカンド・オピニオンとは、主治医とは別の医師に、治療に関する意見を求める事です。患者が納得して治療を受けるためのものです。転院や主治医の変更を指すものではありません。
通常は主治医の許可を得て、紹介状や検査結果のデータなどを持って、別の医師に意見を求めます。
インフォームド・コンセントとは、病気や治療について十分に説明を受けた上で、患者が同意する事を指します。治療や支援に関わる者は、患者に十分な説明をする、患者の質問に答えるなどの関わりをしながら、患者が納得できるよう努める事が求められます。
これは、公認心理師が心理療法やカウンセリングを実施する場合も同じです。その方法や期待される効果、心配される事などを丁寧に説明する事が大切です。
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03
クライエントとの契約や権利に関する問題です。それでは見てきましょう。
プライバシーとは「自分の秘密を他人に知られたくないと思い、それを守る権利」を指します。
この問の解答としては不正解です。
ディセプションとは、実験を行う際に被験者が検査者の要求に答えないように偽の目的を伝えることを指します。
この場合は不正解です。
デブリーフィングとは、「その出来事が起きた後に振り返りを行って問題点について協議したり、つらい出来事を語って克服する方法」を指します。
この問の解答としては不正解です。
セカンドオピニオンとは、病状について今の主治医以外の医師の意見を聞くことです。
この解答は不正解です。
インフォームド・コンセントとは「告知を受けたうえでの同意」という意味で、自分の病気などの状態を治療者に十分説明を受けたうえで治療方針に同意してから治療を勧めていくことを指します。
この解答が正解です。
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