公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午後 問11

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問題

公認心理師試験 第6回 (2023年) 午後 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

ベンゾジアゼピン系抗不安薬が結合する受容体として、最も適切なものを1つ選べ。
  • アドレナリン受容体
  • グルタミン酸受容体
  • アセチルコリン受容体
  • μ−オピオイド(MOP)受容体
  • γ−アミノ酪酸(GABA)受容体

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この過去問の解説 (3件)

01

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、不安やパニック症状について処方される薬です。

では、解答を見ていきましょう。

選択肢1. アドレナリン受容体

アドレナリン受容体に作用するのは昇圧薬・降圧薬、気管支喘息治療薬、心拍の調整、筋弛緩等に用いる薬剤(フェニレフリン、クロニジン、メチルドパ、 ドブタミン 、サルブタモール、プロカテロール、サルメテロ-ル、リトドリン ミラベクロンなど)であるため、この解答は不正解です。

選択肢2. グルタミン酸受容体

グルタミン酸受容体に作用するのはメマンチン塩酸塩(アルツハイマー型認知症の症状抑制に用いられます)ですので、この解答は不正解です。

選択肢3. アセチルコリン受容体

アセチルコリン受容体は、コリン作動性受容体とも呼ばれます。

ニコチン性アセチルコリン受容体とムスカリン性アセチルコリン受容体に分けられ、交感神経・副交感神経、筋肉等の活動に関係しています。この解答は不正解です。

選択肢4. μ−オピオイド(MOP)受容体

μ−オピオイド(MOP)受容体は脳・脊髄や末梢神経等に存在し、痛覚情報の伝達に関与しています。オピオイド鎮痛薬により痛みを軽減することができます。この解答は不正解です。

選択肢5. γ−アミノ酪酸(GABA)受容体

γ−アミノ酪酸(GABA)受容体は扁桃体等にあり、ベンゾジアゼピン系抗不安薬が作用すると、神経細胞の活性を抑えることができます。この解答が正解です。

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02

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、GABA受容体に結合し、その作用を増すことで神経細胞の働きを抑えます。それにより、服用すると不安を抑える、筋肉の緊張を和らげる、眠りやすくなるなどの効果が期待されます。効果が早くあらわれる、重い副作用がない事が特徴です。

よって、この問題の正答はY-アミノ酪酸(GABA)受容体です。

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03

選択肢の各物質について確認していきます。

選択肢1. アドレナリン受容体

アドレナリン受容体: エピネフリン(アドレナリン)が結合し、交感神経系の刺激を調節します。

選択肢2. グルタミン酸受容体

グルタミン酸受容体: 主に興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の作用を介して神経伝達を行います。

選択肢3. アセチルコリン受容体

アセチルコリン受容体: アセチルコリンが結合し、中枢神経系や末梢神経系での神経伝達を担います。

選択肢4. μ−オピオイド(MOP)受容体

μ-オピオイド(MOP)受容体: オピオイド薬が結合し、鎮痛や報酬系に影響を与える神経受容体です。

選択肢5. γ−アミノ酪酸(GABA)受容体

正解です。

ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、γ-アミノ酪酸(GABA)受容体に結合します。これらの薬物は、GABA受容体の一部であるGABA-A受容体に特異的に結合し、GABAの作用を増幅させることで神経系の抑制を促進します。

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