公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午後 問13
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午後 問13 (訂正依頼・報告はこちら)
影響源の強度、影響源との近接性及び影響源の数という3要素が、個人の遂行行動に与える影響を説明する理論として、最も適切なものを1つ選べ。
- アージ理論
- 制御焦点理論
- 社会的浸透理論
- 社会的インパクト理論
- 心理的リアクタンス理論
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この過去問の解説 (3件)
01
社会心理学に関する問題です。解答を見ていきましょう。
アージ理論とは、戸田正直が提唱した「生命維持や不安などの状況時に生じた強い感情(アージ)が引き起こす問題解決プログラムについての考え方」のことです。よってこの解答は不正解です。
制御焦点理論とは、ヒギンズによって提唱された「人間が目標達成をする動機の焦点には『促進焦点』と『予防焦点』の2つがある」 という理論ですので、この解答は不正解です。
社会的浸透理論とは、アルトマンとテイラーによる理論であり「 初対面同士が親密になるにつれ、お互いの自己開示の幅と深さが増大し、より親密になっていく」というものです。この解答は不正解です。
社会的インパクト理論とは、ラタネが提唱した理論で、社会的影響には3点が重要、としています。
①影響源の強度
②影響源との近接性
③影響源の数
よって、この解答が正解です。
心理的リアクタンス理論とは、ブレームが提唱した理論で、「人は自由を制限された時に、それに抵抗しようとする」という考え方です。この解答は不正解です。
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02
ここでは社会心理学の知識が問われています。
誤りです。
アージ理論は、戸田正直が提唱しました。
元々、野生的な生活をしていた人間は、危険を回避して生きるために、恐怖などの感情を発展させ、必要に応じて駆り立てられるような感情(アージ)によって行動を起こしてきたと考えるものです。現代では、極端に危険な状況は少ないため、アージによって行動すると、非合理的、反知性的な行動に見えてしまうと考えます。
誤りです。
制御焦点理論は、ヒギンズによって提唱されました。
個人が目標達成に向けて行動する時、どこに焦点をおくかによって、行動制御に違いが出ると考えるものです。前向きで、大きな目標に挑戦するような場合(促進焦点)と、失敗を回避するような場合(予防焦点)に分けられるとされています。
誤りです。
社会的浸透理論は、アルトマンとテイラーによって提唱されました。
人間関係において、自己開示の内容が深く、広く進んでいく事が、より親密な関係になる事に関係していると考えるものです。
正答です。
社会的インパクト理論は、ラタネによって提唱されました。
社会的な場面で、他者の存在が個人の行動に影響すると考えるものです。その要素として、3つを挙げています。
①影響源の強度(他者の地位、重要性、社会的勢力など)
②影響源との接近性(影響する他者との関係性)
③影響源の数(影響する他者がどのくらいいるか)
この3要素の程度を掛け合わせる事で、他者からの影響を定式化しようとする考えです。
誤りです。
心理的リアクタンス詩論とは、ジャック・ブレームによって提唱されました。
人間は自分の意志で自由に選択、決定したいという欲求があるが、それが何らかに邪魔をされると、無意識に抵抗するような反応が起こるという考え方です。
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03
人間の行動や社会的相互作用における特定の側面に焦点が当てられている各理論について確認していきます。
この理論は、興奮(アージ)レベルが行動に影響を与えると主張します。人が興奮した状態にあると、特定の行動を取る可能性が高まるとされます。よって本問では不正解となります。
この理論は、人々が目標を達成するために内的・外的な要因をどのように制御するかを説明します。行動の変化や達成における制御のメカニズムに焦点が当てられます。よって本問では不正解となります。
この理論は、人間関係の発達に焦点を当てており、人々が他者との関係を深める過程を説明します。よって本問では不正解となります。
正解です。
社会的インパクト理論は、個人の行動に影響を与える要因を「影響源の強度、影響源との近接性、影響源の数」という3つの要素に焦点を当てます。この理論は、他者が個人に与える影響の度合いを分析し、その影響が個人の行動に及ぼす影響を説明します。
この理論は、人々が自由を奪われると反発する心理的な反応について説明します。他者の影響が個人の選択肢や自由を制限する場合、その結果として反発心理が生じるとされます。よって本問では不正解となります。
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