公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午後 問18
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午後 問18 (訂正依頼・報告はこちら)
主に高齢者を対象に認知機能の評価を行う心理検査として、適切なものを1つ選べ。
- ADOS−2
- BDI−Ⅱ
- HDS−R
- LSAS−J
- NEO−FFI
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この過去問の解説 (3件)
01
心理検査の知識について問われています。
選択肢を見てみましょう。
誤りです。
ADOS-2は、自閉スペクトラム症の特徴を、用具を使う様子や質問への回答によって評価するものです。意思伝達、相互対人関係、遊び/創造力、限定的・反復的行動などの特徴を見ます。
5種類のモジュールがあり、対象者の言葉の発達、生活年齢、興味・関心に合わせて、適切なモジュールを選択して実施します。
誤りです。
BDI-Ⅱは、「ベック抑うつ質問票」と呼ばれるものであり、抑うつ症状の有無と程度について評価するものです。対象者が自分で記入する方法の質問紙です。
正答です。
HDS-Rは、「改訂 長谷川式簡易知能評価スケール」の事です。認知症が疑われる方を対象に、認知機能障害についてスクリーニングする事ができます。
誤りです。
LSAS-Jとは、「リーボヴィッツ社交不安尺度」と呼ばれるものです。
社交不安障害(SAD)の臨床症状、治療の効果を評価するために用いられます。
誤りです。
NEO-FFIは、人格検査の一種です。神経症傾向、外向性、開放性、調和性、誠実性の5つの因子から人格を評価しようとするものです。
心理検査にはたくさんの種類があります。心理検査を実施する際には、その理論、実施方法、解釈の仕方、クライエントへのフィードバックの仕方などをよく学んだ上で行う事が重要です。
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02
心理検査に関する問題です。解答を見ていきましょう。
ADOS−2は「自閉スペクトラム症観察検査」ですので、この解答は不正解です。
BDI−Ⅱは「ベック抑うつ質問票第Ⅱ版」であり、この解答は不正解です。
HDS−R は「長谷川式認知症スケール」の改訂版ですので、この解答が正解です。
LSAS−J は「リーボヴィッツ社交不安尺度 日本語版」ですので、この解答は不正解です。
NEO−FFIとは「NEO PI-R 人格検査」の短縮版であり、5つの次元から人格を把握する検査です。この解答は不正解です。
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03
各検査方法について確認していきます。
ADOS-2(Autism Diagnostic Observation Schedule-Second Edition): 自閉症スペクトラム障害の診断に使用される検査です。高齢者の認知機能評価には適していません。よって不正解となります。
BDI-II(Beck Depression Inventory-II): うつ病の重症度を測定するための検査であり、認知機能評価には関連していますが、主にうつ病の評価に使用されます。よって不正解となります。
正解です。
HDS-R(Hasegawa Dementia Scale-Revised)は、認知機能を評価するためのスクリーニングツールで、特に高齢者の認知機能障害や認知症の評価に使用されます。様々な認知機能領域をテストし、短時間で実施できるため、臨床現場でよく利用されます。
LSAS-J(Liebowitz Social Anxiety Scale-Japanese version): 社交不安障害を評価するための検査であり、認知機能評価には関連していますが、高齢者の認知機能評価には適していません。よって不正解となります。
NEO-FFI(NEO Five-Factor Inventory): 人格特性を評価する検査であり、認知機能評価には関連がありません。よって不正解となります。
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