公認心理師の過去問
第6回 (2023年)
午後 問39
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問題
公認心理師試験 第6回 (2023年) 午後 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
スーパービジョンにおけるスーパーバイザーの行動として、不適切なものを1つ選べ。
- スーパーバイジーと作業する上での同盟関係を結ぶ。
- スーパーバイジーの自己内省を高められるよう促す。
- スーパーバイジーの発達段階によって方法を変える。
- スーパーバイジーと対等な役割関係の下で支援を行う。
- 理論的な概念や知識から具体的事例への橋渡しをする。
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この過去問の解説 (2件)
01
心理臨床家がカウンセリングを行うにあたって、スーパービジョンを受けることがその資質向上のためには重要とされています。
スーパービジョンでは、その臨床家(スーパーバイジーと呼びます)が取り組んでいる面接過程について共有し、指導する者(スーパーバイザーと呼びます)が助言や指導を行います。
適切な記述です。
セラピストとクライエントとの関係と同様に、スーパーバイジーとスーパーバイザーの関係においても同盟関係が必要です。
適切な記述です。
スーパーバイジーが担当する面接ケースを報告し、自分では気づくことのできない視点をスーパーバイザーから受けることで自己内省が高められます。
適切な記述です。
スーパーバイジーの発達段階によって、効果的な指導は異なります。
スーパービジョンでは、「助言を与えるスーパーバイザー」と「助言を受けるスーパーバイジー」という関係があり、対等な役割関係ではありません。
適切な記述です。
特に初心者の臨床家は、スーパービジョンを受けることで学んできた概念や知識を実際の面接過程でどう活用するかを学ぶことができます。
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02
スーパービジョンとは、スーパーバイザー(指導する人、経験豊富な専門家)がスーパーバイジー(教わる人)へ、実際の事例や業務について指導をする事を言います。
公認心理師同士のスーパービジョンでは、スーパーバイジーが行なっているカウンセリングや心理検査について、スーパーバイザーから指導を受けます。
この問題では、スーパーバイジーの態度について問われています。
選択肢を見ていきましょう。
スーパーバイザーの行動として適切です。
スーパービジョンでは、スーパーバイジーの資質向上やクライエントへのより効果的な支援を提供するために、共に取り組むような関係を結ぶ事が大切です。
スーパーバイザーの行動として適切です。
スーパーバイジーが自身の行ったカウンセリングや心理検査について振り返り、反省する事が公認心理師としての資質向上に繋がります。その態度を促す事が、スーパーバイザーに求められる事の一つと言えます。
スーパーバイザーの行動として適切です。
スーパーバイジーの年齢や経験によって、必要な指導は異なります。スーパービジョンがより有意義なものとなるよう、スーパーバイザーがスーパーバイジーの発達段階に合わせた指導をする事が求められます。
スーパーバイザーの行動としては不適切です。よって、この問題では正答となります。
スーパーバイザーは「指導をする立場」、スーパーバイジーは「指導を受ける立場」ですので、役割としては対等でないと言えます。
スーパーバイザーの行動として適切です。
理論や知識を持っていても、実際のカウンセリングで活かす、クライエント理解に用いる事は容易ではありません。スーパーバイザーから、理論、知識と具体的事例を結びつけるような指導を受ける事が、スーパーバイジーの資質向上に繋がると期待されます。
この問題では、スーパービジョンと質の似ているコンサルテーションとの違いについて、理解がされているかどうかが問われています。
コンサルテーションは、他職種の専門家同士が対等な関係で相談や助言をし合う事を言います。スーパービジョンとコンサルテーション、それぞれの特徴と違いについて、よく学んでおきましょう。
公認心理師は資格を取得しただけで知識や技術が十分と言える職種ではありません。より経験豊富な公認心理師から指導を受け、自身の行なっている支援を振り返りながら、学び続ける姿勢が大変重要です。
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