公認心理師の過去問 第6回 (2023年) 午後 問52
この過去問の解説 (2件)
心理教育的援助サービスには、以下のように予防、早期発見、問題対応の3段階があります。
それぞれの対象者を整理しておきましょう。
①1次的援助サービス(予防):すべての子どもを対象に行う援助
②2次的援助サービス(早期発見):学習意欲の低下、欠席の増加、孤立などを呈し始めている子どもを対象に行う援助
③3次的援助サービス(問題対応):いじめ、不登校、非行、虐待などの状況にある子どもを対象に行う援助
3次的援助サービスに該当します。
1次的援助サービスに該当します。
3次的援助サービスに該当します。
2次的援助サービスに該当します。
学校心理学における心理教育的援助サービスでは、児童生徒の状況や援助内容を三段階に分けて考えます。
一次的援助とは、全ての児童生徒を対象とし、困難な起きることを予防するための援助、児童生徒が課題へ取り組む力を育てるための援助を実施するものです。
二次的援助とは、一部の児童生徒を対象とします。大きな問題は起きていないけれども、登校を渋る、学習への意欲が下がっているなどの状態を早期に発見し、援助するものです。
三次的援助とは、大きな課題や特別なニーズを抱えた児童生徒を対象に実施する援助です。教員だけでなくスクールカウンセラーなども含めたチームで対応し、児童生徒へ個別的な援助を実施します。
この問題では、上記のような心理教育的援助サービスについての理解が問われています。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
いじめ加害者への対応は三次的援助と考えられます。
正答です。
入学前のオリエンテーションは一次的援助と考えられます。
誤りです。
不登校児童生徒への家庭訪問は三次的援助と考えられます。
誤りです。
学習意欲が低下した児童生徒への支援は二次的援助と考えられます。
上記の説明では、三次的援助のところにスクールカウンセラーが介入するような説明となっていますが、実際は一次的援助、二次的援助についてもスクールカウンセラーが援助について提案できる事も多くあります。児童の心の発達、精神疾患や発達障害などの知識を持ち、先生方と協働できるよう努める事が大切です。
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