公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午前 問2
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 午前 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
チーム医療において、治療効率のよい診療行為を時系列で並べた工程を作成し、それに基づいて診療や評価を行うことで、質の保証をしながら効率的に患者の診療を行う手法に該当するものを1つ選べ。
- クリニカルパス
- ブリーフィング
- メディエーション
- パーソンアプローチ
- スタンダードプリコーション
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この過去問の解説 (3件)
01
医療現場で使われる用語に関する問題です。
この問題の正答は「クリニカルパス」です。
では、選択肢を見てみましょう。
正答です。
問題文は「クリニカルパス」の説明として適切です。
チーム医療において医療の質や効率を上げることを目的として、治療の内容や順序をスケジュールにまとめたものを言います。
誤りです。
「ブリーフィング」とは、簡単な説明や情報共有、事前の打ち合わせなどを意味します。
誤りです。
「メディエーション」とは、医療者側と患者との間に何かトラブルが生じた際に、両者が対話できるように働きかけ、解決に導く方法を言います。この働きをする役割を「医療メディエーター」と呼びます。中立的な立場で、両者それぞれの話を聴いたり、対話できるように促したりします。
誤りです。
「パーソンアプローチ」とは、医療事故の防止策の一つです。医療におけるエラーを個人の要因(注意不足など)と考え、医療者個人の仕事への取り組みや意識を変えることでエラーを防ごうとするものです。しかし、これは、医療者個人を非難するような考え方にもなるため、必ずしも効果的な方法とは言えません。
別の取り組みとして、「システムズアプローチ」があります。これは、労働環境や設備、人員の配置や働き方などのシステム的な部分を組織的に改善することにより、エラーを防ごうと考えるものです。
この二つの側面で医療事故防止を考えることが必要とされています。
誤りです。
日本看護協会のホームページでは、「スタンダードプリコーション(標準予防策)」について、次のように説明しています。
「汗を除くすべての血液・体液、分泌液、排泄物、創傷のある皮膚・粘膜は伝播しうる感染性微生物を含んでいる可能性があるという原則に基づいて行われる標準的な予防策」
具体的には、手洗いや消毒、マスクなどの個人防護具、環境の整備、患者に使用した器具や機器の取扱いの配慮などがあげられます。
医療現場も公認心理師の働く場の一つです。医療現場での用語についても学んでおきましょう。また、感染症など、時代の流れによって新しく使われる語もありますので、新しい情報にも目を向けておくことが大切です。
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02
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
様々な医療の現場で用いられる用語、その理論について問われています。
それでは問題を見てみましょう。
特定の疾患において、患者さんの行動、各部門ごとに対応すべきこと、医師の標準的治療計画などを定めた総合的な計画書です。
問題文の説明は合致しているため、正しいです。
医療分野だけでなく、ビジネス用語としても用いられています。患者さんの状態、今後の治療計画を他職種で事前に確認することを指しますので、間違いです。
この言葉は、本来は当事者同士の軋轢を解決するための話し合いの過程を示すものです。医療においては、患者と医療者との意見交換を促進する、いわゆるファシリテートに近い考え方ですので、間違いです。
何か失敗した人に対し、叱責することで再発防止を図る考え方です。失敗しやすいシステムが存在するという考え方のヒューマンエラーとは逆に、人に原因があるという考え方ですので、間違いです。
日本語では標準予防策を指します。医療現場においては、感染症対策が必要であり、あらゆる感染症予防のための基本的な行動の総称として、この言葉が用いられています。そのため間違いです。
医療現場では様々な用語があり、その用語には、なぜその用語を用いるようになったか、など理論的背景があります。
概ね海外から輸入されている考え方のため、カタカナでの記載が多いのですが、一つ一つ関連する具体的な理論も含め、整理して覚えておきましょう。
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03
以下に解説します。
正しいです。チーム医療の現場で治療の効率と質を向上させるため、診療やケアの手順を時系列で整理した工程表です。
医療チーム間で情報を共有し、診療前や業務前の確認を行うことです。
対立や意見の相違を調整し合意を導くための仲裁です。
来談者の話をよく傾聴し、来談者が自らが気づき、成長していくことを支援することです。
医療従事者が感染予防策として取る標準的な手段です。
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