公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午前 問22
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 午前 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
自らの感情を認知したり表現したりすることが乏しく、想像力に欠ける状態を意味する用語として、最も適切なものを1つ選べ。
- アパシー
- アメンチア
- カタレプシー
- ディスレクシア
- アレキシサイミア
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この過去問の解説 (3件)
01
脳機能の問題や心因的な理由によるさまざまな症状についての問題です。
この問題の正答は「アレキシサイミア」です。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
「アパシー」とは、意識ははっきりしていても、意欲が低下し、周囲のことに無関心になっている状態です。うつ状態にも似ていますが、アパシーの場合は気分の落ち込みや罪悪感、自殺念慮などの症状は見られませんので、異なる状態と言えます。
誤りです。
「アメンチア」とは、思考がまとまらなくなり、軽い意識混濁がある状態です。本人も意識混濁に気づくことできるため困惑してしまいます。せん妄に似ていますが、せん妄の方が意識混濁が重く、錯覚や幻覚が伴い、不安や興奮が起きるという点で異なります。
誤りです。
「カタレプシー」とは、一定の姿勢をとると、その姿勢を自分の意思で変えようとせず、ずっと同じ姿勢をとり続けている状態を言います。統合失調症の方などに見られる症状です。
誤りです。
「ディスレクシア」とは、学習障害の一つです。知的な遅れはないのに、文字の読み書きに極端な困難があることを言います。読み書きの場面で、間違いが多い、時間がかかるなどの状況が起きやすく、支援が必要となります。
正答です。
問題文は「アレキシサイミア」の説明として適切です。
これは、「失感情症」とも呼ばれます。自分の感情に気づくこと、感情を表現すること、自分の内面について考えることが難しい状態です。感情がないのでなく、あっても気づけないため、ストレスなどへの対処も難しくなってしまいます。
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02
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
様々な反応について、用語と内容を問われています。
では、問題を見てみましょう。
本来であれば感情が動くであろう事柄に対し、興味や感情が動かず、結果として活動意欲が低下したり、無感情になる状態のことをさしますので、間違いです。
急性の精神錯乱状態を指します。思考のまとまりがなくなる(錯乱)や意識の混濁(清明度がなくなりぼんやりする)しています。そのため、間違いです。
強硬症とも言います。ある姿勢をとったのち、自分の意思ではその姿勢を変えることができない状態を指しますので、間違いです。
学習障害の一症状です。読み書きに限定して困難になっており、本来の知能は保たれている状態を指しますので、間違いです。
失感情症とも言います。自分の感情を自分で気づくことが難しく、感情の言語化ができない状態ですので、正しいです。
精神医学でも用いられている言葉も含まれており、とてもなじみにくいと思います。
臨床現場でも見られる症状ですので、整理して覚えておきましょう。
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03
以下に解説します。
無気力や無関心を意味し、感情の表出が乏しくなることはありますが、アレキシサイミアほど感情認識に特化した障害ではありません。
思考や感情の内容が乏しくなる状態で、感情の認識に関する障害ではなく、精神的な貧困を意味します。
身体の動きが固定化される症状で、精神的な反応の停止を意味しますが、感情認識の障害とは直接関係ありません。
読み書きの障害であり、感情認識とは無関係です。
正しいです。自己の感情を認知したり表現したりする能力が乏しく、感情を言葉にするのが難しい状態を指します。また、感情に対する認識が低く、想像力の欠如も特徴とされます。この用語は、感情的な困難を伴う心理的状態に関連しており、感情に対する認識と表現の障害が重要な特徴です。
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