公認心理師 過去問
第7回 (2024年)
問23 (午前 問23)
問題文
QOLを測定する包括的尺度として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 問23(午前 問23) (訂正依頼・報告はこちら)
QOLを測定する包括的尺度として、最も適切なものを1つ選べ。
- GHQ
- K6/K10
- MAS
- PIL
- SF−36
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この過去問の解説 (3件)
01
心理検査に関する問題です。
この問題の正答は「SF-36」です。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
「GHQ」は、精神健康調査票と呼ばれる検査です。
神経症の症状についてスクリーニングを行うために使われます。12才以上の方に実施できます。
検査には、質問数によって4種類(60問、30問、28問、12問)とあります。60問が神経症のスクリーニングに広く用いられます。より限定的な症状の把握をする場合、簡便な実施が求められる場合などには、より問題数の少ないものが用いられることもあります。
誤りです。
「K6/K10」は、うつ病や不安障害などの簡便なスクリーニングをするための検査です。数字はそれぞれ問題数で、得点が高い場合に疾患の可能性があると考えます。
誤りです。
「MAS」は、顕在性不安尺度と呼ばれる検査です。
身体的な不安や精神的な不安などを総合的に評価します。16才以上の方に実施可能です。状態の把握だけでなく、心理療法などの治療を行っている際の効果測定にも用いられます。問題は、不安尺度50問、妥当性尺度15問で構成されています。
誤りです。
「PIL」とは、人生の意味や目的、生きがいについて測定する検査です。
成人の方に実施する事ができます。問題には、質問項目への回答(選択)、文章完成法、自由記述があります。個別だけでなく集団での実施も可能です。
正答です。
問題文は、「SF-36」の説明として適切です。
36の質問により、身体的健康度(身体機能、日常役割機能(身体)、体の痛み、全体的健康度)、精神的健康度(活力、社会生活機能、日常役割機能(精神)、心の健康)について評価します。結果の数値が高いほど、QOLが高いと考えるものです。
公認心理師が扱う心理検査には多くの種類があります。目的に合わせて検査を選択すること、検査の理論や方法についてよく学んで実施することが大切です。また、検査は時代の変化によって改訂される場合がありますので、新しい情報を取り入れることも意識しましょう。
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02
以下に解説します。
精神的健康の状態を評価するための尺度で、主に精神的な健康やストレスを測定しますが、QOL全体を包括的に測定するものではありません。
精神的健康や不安、抑うつのレベルを評価する尺度であり、QOL全体を評価するものではありません。
知能や能力を評価する尺度であり、QOLとは異なります。
人生の目的感や意味感を評価する尺度ですが、生活の質全体を測定するためのものではありません。
健康関連のQOLを評価するための包括的な尺度で、身体的健康、精神的健康、社会的機能など、生活の質に関連する複数の領域を測定することができます。32項目で構成され、8つの異なる領域(身体機能、身体的役割機能、精神的役割機能、社会的機能、身体的痛み、一般的健康感、活力、精神的健康)を評価することができ、幅広い健康状態を評価するために使用されます。
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03
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
様々な尺度の名称とその内容について問われています。
では、問題を見てみましょう。
The General Health Quastionaire の略で、精神健康調査票のことを指します。神経症の発見や症状に関する評価を行う質問紙ですので、間違いです。
K10はうつ病、不安障害のスクリーニングを行う質問紙で 短縮版がK6ですので、間違いです。
Manifest Anxiety Scaleの略で顕在性不安尺度ですので間違いです。MMPI(ミネソタ多面的人格目録性格検査)から50項目を選出して作成されています。日本版は妥当性L尺度15項目を加えています。
生きがいを文章完成法で測定する評価ですので、間違いです。
QOLを測定する質問紙評価表ですの正解です。現在はオリジナルを改良したSF-36v2が採用されています。なお、簡易版としてSF-8があります。
様々な心理尺度があり、質問紙など手法も様々です。臨床で使用していく評価表ですので、名称と評価内容、評価結果の解釈など一連の流れを理解しておきましょう。
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