公認心理師 過去問
第7回 (2024年)
問34 (午前 問34)
問題文
最新の研究知見を臨床実践に適用できる専門家を育成すべく、1949年のボールダー会議において示された心理職のモデルとして、正しいものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 問34(午前 問34) (訂正依頼・報告はこちら)
最新の研究知見を臨床実践に適用できる専門家を育成すべく、1949年のボールダー会議において示された心理職のモデルとして、正しいものを1つ選べ。
- 臨床科学者モデル
- 生物心理社会モデル
- 反省的実践家モデル
- 科学者−実践家モデル
- 実践家−研究者モデル
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この過去問の解説 (3件)
01
ボールダ―会議とは、アメリカ心理学会が開いた会議です。
この会議では、心理職の専門性を示す理念として「科学者ー実践家モデル」が採択されました。専門家として、科学者の側面と実践家の側面の両方を持つことを示しています。
科学者の側面とは数値的な実験や事例検討などの研究を行うこと、実践家の側面とはカウンセリングや心理査定、他職種との連携などの臨床実践をすることを言います。
この両方に取り組むことを意識しながら、心理職の専門性を高めていくことが大切です。
よって、この問題の正答は「科学者ー実践家モデル」となります。
また、選択肢の中で、心理職において重要な態度としては「反省的実践」という考え方があります(反省的実践家モデルという言葉としては聞かれません)。
反省的実践とは、心理職である自分自身の知識や技能、実践について振り返り、必要に応じてそれらを修正するような態度を指しています。自分自身の振り返りだけでなく、指導者からスーパーバイズを受ける、教育分析を受ける、仲間と事例検討や研究を行うなど、他者の力も借りて行うことも必要です。
公認心理師として勤める者としては、科学者ー実践家モデルの理念、反省的実践の態度を理解し、実践するように努めることが大切です。
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02
この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。
心理職が持つモデルについて述べています。
では、問題を見てみましょう。
科学者ー実践者モデルを批判的にとらえているモデルです。リサーチ機能を重視し、診断の信ぴょう性を高めたり、新たな治療を開発することを心理職として行うことが望ましいととらえているモデルですので、間違いです。
精神疾患は多因子で成り立っているととらえ、生物学的要因、心理学的要因、社会的要因の分類してとらえるモデルですので、間違いです。
常にフィードバックをうけて自分の能力を見極め、修正を加えていくモデルですので、間違いです。例えば、スーパービジョンを受けて対応することを指します。
scientist-practitioner modelのことです。科学者としての一面と、実践者としての一面を併せ持つモデルであり、会議で採択された理論ですので、正解です。科学者として事象の仮説を立てて検証することと、実践者として臨床を行う技能を身につけることを、どちらも持つ心理職として求められているとされています。
practitioner-scholar modelのことです。科学者―実践家モデルと基本的に考え方は類似しており、実践的な技能と研究を通じて自己研鑽していくことが望まれます。このモデルは心理職に限らず、他分野でも求められる理論です。会議で採択された言葉ではありませんので、間違いです。
様々なモデルに関する話題でした。類似した言葉がありますが、日本語訳で学ぶ部分もあり、意味が同じでも英語表記が異なると、別のものと認識されます。正しい言葉でそのまま覚えるように心がけましょう。
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03
以下に解説します。1949年のボールダー会議で示された心理職のモデルの中で最も重要なのは、「科学者−実践家モデル」です。このモデルは、心理学者が臨床実践において科学的知見を活用し、同時に実践的経験を研究に生かすことを強調しています。
正しいです。
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