公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午前 問35

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問題

公認心理師試験 第7回 (2024年) 午前 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者支援における公認心理師の業務として、不適切なものを1つ選べ。
  • BPSDのアセスメント
  • GDSによるアセスメント
  • パーソンセンタード・ケアの実践
  • リアリティ・オリエンテーションの実施
  • ケアプラン(介護サービス計画書)の作成

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この過去問の解説 (2件)

01

高齢者支援に関する知識の問題です。

 

この問題の正答は「ケアプラン(介護サービス計画書)の作成」です。

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. BPSDのアセスメント

BPSDとは「認知症の行動・心理症状」を言います。

これは認知症の中核症状(認知機能障害)に伴って起きるもので、不安や抑うつ、幻覚、妄想などの精神的な症状、徘徊や多動、暴力的な言動などの行動面の症状を指します。

BPSDを評価する尺度もあり、公認心理師がアセスメントに関わる場合もあると言えますので業務として適切です。

選択肢2. GDSによるアセスメント

GDSとは、「老年期うつ病評価尺度」と呼ばれるもので、うつ症状のスクリーニングに用いられます。公認心理師の業務として適切です。

選択肢3. パーソンセンタード・ケアの実践

パーソンセンタード・ケアとは、イギリスの心理学者トム・キットウッドによって提唱された認知症の支援に関する理念です。

これは、認知症のある方も1人の人として尊重し、その人の立場に立ってケアをする、その人らしさを維持するという態度で臨むという考え方です。

公認心理師もこの理念に沿って支援することが大切ですので、業務として適切と言えます。

選択肢4. リアリティ・オリエンテーションの実施

リアリティ・オリエンテーションとは、見当識障害を解消するためのアプローチです。今日は何日か、自分はどこにいるのか、自分は誰か、今の季節は何かなどに気づけるように支援する、見当識を高める非薬物療法の一つです。これによって、見当識障害のある方が自分の状態を把握しやすくなり安心して過ごせるようになることを目的とします。

これは、公認心理師も実施可能ですので、業務として適切と言えます。

選択肢5. ケアプラン(介護サービス計画書)の作成

ケアプランとは、介護保険を使うサービスを受けるために必要なものです。支援を必要とする方の身体の状態や家族の状況を含めて、必要な介護サービスの目標や計画、内容などをまとめたものになります。

これは、ケアマネージャー(介護支援専門員)という介護保険についての専門知識を持った方が作成することが多いです。ケアマネージャーはケアプラン作成の他にも、介護サービスの利用に関して相談や各機関との調整などを行う専門職です。

 

よって、この業務は公認心理師が行うものではありませんので、この問題では正答となります。

まとめ

公認心理師は、高齢者支援に関わらず、様々な職場で他の専門職の方々と働くことが多くあります。自分の専門性を高めるだけでなく、他の専門職の仕事内容や立場を十分に理解、尊重しながら共に働くように努めることが大切です。

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以下に解説します。

選択肢5. ケアプラン(介護サービス計画書)の作成

こちらが不適切です。ケアプランの作成は、主に介護支援専門員(ケアマネジャー)の仕事です。

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