公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午後 問1

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問題

公認心理師試験 第7回 (2024年) 午後 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

1976年のタラソフ判決で示された、心理的支援における職業倫理に関わる事項として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 正義原則
  • 多重関係
  • 自己決定権
  • 多様性の理解
  • 秘密保持義務の適用範囲

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題では、タラソフ判決が心理的支援の職業倫理に与えた影響について理解することが重要です。

 

特に、クライアントの秘密保持と公共の安全という二つの倫理的義務の間のバランスについて考える必要があります。

 

また、この判決が心理専門職の法的・倫理的責任にどのような変化をもたらしたかを把握することも求められます。

選択肢1. 正義原則

この選択肢は不適切です。正義原則は倫理的な概念ですが、タラソフ判決の主要な焦点ではありません。判決は主に秘密保持と公共の安全に関するものです。

選択肢2. 多重関係

この選択肢は不適切です。多重関係は心理専門職の倫理的問題の一つですが、タラソフ判決の主題ではありません。判決は主にクライアントの秘密保持に関するものです。

選択肢3. 自己決定権

この選択肢は不適切です。自己決定権は重要な倫理的概念ですが、タラソフ判決の主な焦点ではありません。判決は主に治療者の義務に関するものです。

選択肢4. 多様性の理解

この選択肢は不適切です。多様性の理解は心理的支援において重要ですが、タラソフ判決の主題ではありません。判決は主に危険の予見と警告に関するものです。

選択肢5. 秘密保持義務の適用範囲

この選択肢が最も適切です。タラソフ判決は、クライアントが第三者に危害を加える可能性がある場合、治療者には秘密保持義務を超えて警告する義務があると示しました。これにより、秘密保持義務の適用範囲が明確化されました。

まとめ

タラソフ判決は、心理専門職の秘密保持義務と公共の安全を守る義務のバランスに関する重要な転換点となりました。

 

この判決により、クライアントが第三者に危害を加える可能性がある場合、治療者には警告する義務があることが明確化されました。これは秘密保持義務の適用範囲を再定義し、心理専門職の法的・倫理的責任に大きな影響を与えました。

 

この判決の理解は、現代の心理的支援における倫理的判断の基礎となっています。

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