公認心理師 過去問
第7回 (2024年)
問85 (午後 問8)

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問題

公認心理師試験 第7回 (2024年) 問85(午後 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

ウェーバーの法則の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 感覚量は刺激の大きさの対数に比例して増加する。
  • 刺激の大きさとその刺激の弁別閾の比は一定になる。
  • 感覚量はもとの刺激の大きさの「べき乗」に比例する。
  • 刺激には知覚できるかできないかの境になる強度がある。
  • 感覚を生じさせる対象に対する評価は心理的連続体上に分布する。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では、感覚心理学の基本的な法則の一つであるウェーバーの法則について理解することが重要です。

 

感覚と刺激の関係性、特に刺激の変化に対する感覚の変化の法則性を正確に把握する必要があります。また、他の関連する心理物理学的法則や概念との違いを理解することも求められます。

選択肢1. 感覚量は刺激の大きさの対数に比例して増加する。

この選択肢は不適切です。これはフェヒナーの法則を説明しており、ウェーバーの法則とは異なります。

選択肢2. 刺激の大きさとその刺激の弁別閾の比は一定になる。

この選択肢が最も適切です。ウェーバーの法則は、刺激の強度変化に対する感覚の変化の関係を説明しており、刺激の大きさと弁別閾の比が一定であることを示しています。

選択肢3. 感覚量はもとの刺激の大きさの「べき乗」に比例する。

この選択肢は不適切です。これはスティーブンスのべき法則を説明しており、ウェーバーの法則とは異なります。

選択肢4. 刺激には知覚できるかできないかの境になる強度がある。

この選択肢は不適切です。これは絶対閾の概念を説明しており、ウェーバーの法則とは直接関係ありません。

選択肢5. 感覚を生じさせる対象に対する評価は心理的連続体上に分布する。

この選択肢は不適切です。これは心理測定法の基本的な考え方を説明しており、ウェーバーの法則とは直接関係ありません。

まとめ

ウェーバーの法則は、刺激の強度変化に対する感覚の変化の関係を説明する重要な法則です。

 

具体的には、刺激の大きさとその刺激の弁別閾の比が一定であることを示しています。この法則は、感覚心理学や心理物理学の基礎となる概念であり、他の関連法則(フェヒナーの法則、スティーブンスのべき法則など)と区別して理解することが重要です。

 

また、この法則が様々な感覚モダリティにどのように適用されるかを理解することも、公認心理師として重要です。

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02

人間の感覚に関する問題です。

何か刺激を感じる時に、刺激の量が変わったと気づくために必要な刺激量を弁別閾と言います。例えば、100gの物を手に持っている時に、1g増えたところで重さの変化には気づくことができません。重さが増えことに気づくにはそれ以上の重さの増加が必要ということです。弁別閾とは、その変化に気づくための最低限の刺激量のことを言っています。

 

弁別閾は、そもそもの刺激の量によって変わります。刺激量が大きくなると、弁別閾もそれに比例して大きくなるという法則があり、これをウェーバーの法則と呼びます。

例えば、100gの物を手に持っている時に、それが20g増えて120gにれば重さの変化に気づけるとします。その場合、200gの物を手に持って重さを増やしていく場合、重さの違いを感じるためには、40gの変化(元の刺激が2倍なので、弁別閾も2倍)が必要であり、240gを超えた時に重さの違いに気づくことができるということです。

これは、重さだけでなく、光、音、温度などのさまざまな刺激にも生じます。

 

よって、選択肢の中では「刺激の大きさとその刺激の弁別閾の比は一定になる」が適切と言えます。

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