公認心理師 過去問
第7回 (2024年)
問86 (午後 問9)
問題文
学習におけるシェイピングの機能として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 問86(午後 問9) (訂正依頼・報告はこちら)
学習におけるシェイピングの機能として、最も適切なものを1つ選べ。
- 直前に生じた反応の頻度が増えるようになる。
- 条件刺激とその他の無関連刺激を区別できるようになる。
- それまでには自発していなかった反応が生じるようになる。
- 他者の行動の観察後に、それに類似した行動をするようになる。
- 刺激源への接近又は離反の方向性を持った運動を行うようになる。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題では、行動分析学における重要な概念であるシェイピングについての理解が求められています。
シェイピングは、複雑な行動を形成する際に用いられる技法であり、その機能と他の学習原理との違いを正確に把握することが重要です。
また、各選択肢が示す学習や行動の原理についても理解しておく必要があります。
この選択肢は不適切です。これは直前の行動の強化を説明していますが、シェイピングの本質的な機能ではありません。
この選択肢は不適切です。これは弁別学習を説明しており、シェイピングとは異なる学習プロセスです。
この選択肢が最も適切です。シェイピングは、目標とする複雑な行動に近づく段階的な反応を強化することで、最終的に新しい行動を形成する技法です。
この選択肢は不適切です。これは観察学習や模倣学習を説明しており、シェイピングとは異なるプロセスです。
この選択肢は不適切です。これは接近-回避行動を説明しており、シェイピングの主要な機能とは異なります。
シェイピングは、目標とする複雑な行動を形成するために、その行動に近づく段階的な反応を強化していく技法です。
この技法により、それまでに自発していなかった新しい行動を獲得させることができます。シェイピングの原理と適用方法を理解することは、行動変容や技能獲得の場面で重要です。
また、他の学習原理(強化、弁別学習、観察学習など)との違いを明確に区別できることも、公認心理師として求められる重要な能力です。
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02
この問題では、学習に関する知識が問われています。
シェイピングとは、複雑な習慣を身につける、不安や緊張が伴う活動に取り組むなどの場合に、達成までの過程をいくつかのステップに分けて、小さな課題から少しずつ取り組んでいく手法です。小さな課題を達成しながら、最終的に目標とする行動の獲得を目指します。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
これは、「強化」の説明と考えられます。行動に対して良い結果が生じると、その行動の頻度が増えることを言います。
誤りです。
これは、「弁別」の説明と考えられます。例えば、特定のチャイムがなった時に決まった行動をする時に、チャイムでは行動する、それ以外に似たような音が鳴っても行動しないということを学んでいる場合、チャイムとそれ以外の音を区別できていると言えます。これは刺激を弁別できているということです。
正答です。
シェイピングでは、それまでになかった新しい行動、習慣が生じるようになると期待できます。
誤りです。
これは、「観察学習」の説明と考えられます。人間が新しい行動を学ぶ時に、他者の言動を真似たり、参考にして行動したりすることを言います。
誤りです。
これは、「接近回避行動」の説明と考えられます。一つの刺激について、近づきたい良い魅力と避けたい消極的な要素の両方がある場合に葛藤が生じ、行動に戸惑いが生じることを言います。
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