公認心理師 過去問
第7回 (2024年)
問96 (午後 問19)
問題文
特定の集団や人々に対して、他者や他集団から付与された、拭い難いほどの否定的な価値付けを表す概念として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 問96(午後 問19) (訂正依頼・報告はこちら)
特定の集団や人々に対して、他者や他集団から付与された、拭い難いほどの否定的な価値付けを表す概念として、最も適切なものを1つ選べ。
- ハロー効果
- ステレオタイプ
- 内集団バイアス
- 社会的スティグマ
- ヒューリスティックス
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題では、社会心理学における重要な概念、特に偏見や差別に関連する用語の理解が求められています。
各概念の定義と、それらが社会的相互作用や集団間関係にどのように影響を与えるかを正確に把握することが重要です。また、これらの概念が実際の社会問題とどのように関連しているかを考える必要があります。
この選択肢は不適切です。ハロー効果は、ある特性の評価が他の特性の評価に影響を与える現象を指しますが、特定の集団への否定的な価値付けを直接表すものではありません。
この選択肢は不適切です。ステレオタイプは特定の集団に対する固定観念を指しますが、必ずしも否定的な価値付けを含むわけではありません。
この選択肢は不適切です。内集団バイアスは自分の所属する集団を好意的に評価する傾向を指しますが、他集団への否定的な価値付けを直接表すものではありません。
この選択肢が最も適切です。社会的スティグマは、特定の集団や個人に対して社会から付与された否定的な烙印や価値付けを指し、問題文の描写と完全に一致します。
この選択肢は不適切です。ヒューリスティックスは意思決定や問題解決における簡便な方略を指しますが、特定の集団への否定的な価値付けとは直接関連しません。
社会的スティグマは、特定の集団や個人に対する社会からの否定的な烙印や価値付けを指す重要な概念です。この概念は、偏見や差別の根源となり、個人の社会的アイデンティティや機会に深刻な影響を与えます。
公認心理師として、社会的スティグマの影響を理解し、その軽減や予防に取り組むことが重要です。
また、関連する概念(ステレオタイプ、偏見、差別など)との違いを明確に区別し、それぞれの社会的影響を理解することも求められます。
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02
社会心理学の知識が問われています。
社会心理学では、対人場面でよく体験するような感覚や状況について説明している概念が多くあります。公認心理師として働く場面で冷静に、客観的にクライエントの支援を行うことができるように、それらをよく学んでおきましょう。
この問題の正答は「社会的スティグマ」です。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
ハロー効果とは、人を評価する時に目立っている特徴に影響を受けて、見えていない部分についても評価してしまうことを言います。
例えば、服装や髪形がきれいな人を見て、「きれい。素敵」と良く評価すると、「家も整頓されているんだろうな」「仕事もできるんだろうな」と見えていない部分まで良く評価してしまうようなことです。
誤りです。
ステレオタイプとは、多くの人が持っている思い込みや先入観を指します。
例えば、日本人は真面目である、男性は外で働くだろう、長子はしっかりしている、のような思い込みです。
誤りです。
内集団バイアスとは、自分の属している集団を他の集団よりも高く評価したり、優先したくなったりすることを言います。
例えば、スポーツの全国大会で自分の出身県や母校を応援したくなる、同じ所属にある後輩を特に世話したくなるようなことです。
正答です。
社会的スティグマとは、特定の属性がある人達に対する偏見やネガティブな見方をすることを言います。
例えば、特定の疾患に対する誤った見方がある、「男性は○○であるべき。女性は○○であるべき」のような偏った考え方などです。
誤りです。
ヒューリスティックスとは、先入観や経験から対象について直観的に評価したり、問題を解決したりすることです。
例えば、人の服装を見てその人の予定を推測する(「その服装なら結婚式があるんだろう」と思うなど)、天気によって交通機関や道路の混み具合を判断するなどです。
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