公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午後 問28

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問題

公認心理師試験 第7回 (2024年) 午後 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

労働者の内発的動機づけによる行動として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 新商品の開発が楽しかったので、時を忘れて没頭した。
  • 昇進の道が開けると言われたので、積極的に仕事に取り組んだ。
  • 老後の生活資金が心配になったので、自発的に投資の勉強を始めた。
  • 利用客から「ありがとう」と言ってもらえることが嬉しかったので、飲食店で長期間勤務した。
  • 職場の温度環境に不満をいう同僚が多かったので、新しいエアコンの設置を会社に掛け合った。

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この過去問の解説 (2件)

01

内発的動機づけとは、好奇心や探究心、意欲など、内面からの欲求が生じ、自発的に行動することです。

動機づけは主に「動因(内部から発生する欲求や要望=内発的動機づけ)」と「誘因(行動を促進させる外部対象や条件=外発的動機づけ)」の二つに分けられます。その違いを押さえておきましょう。

選択肢1. 新商品の開発が楽しかったので、時を忘れて没頭した。

正解です。

意欲や満足感が得られるという自分の内的欲求に基づき行動している為、内発的動機づけによる行動と言えます。

選択肢2. 昇進の道が開けると言われたので、積極的に仕事に取り組んだ。

誤りです。昇進という外的誘因によって行動化している為、外発的動機付けに分類されます。

選択肢3. 老後の生活資金が心配になったので、自発的に投資の勉強を始めた。

誤りです。

老後の心配という恐れの外的要因から行動を起こしているので、外発的動機付けによる行動です。

選択肢4. 利用客から「ありがとう」と言ってもらえることが嬉しかったので、飲食店で長期間勤務した。

誤りです。

自らの内的欲求から生じたのではなく、人からの声掛けによって促進されている為、外発的動機付けによる行動です。

選択肢5. 職場の温度環境に不満をいう同僚が多かったので、新しいエアコンの設置を会社に掛け合った。

誤りです。

自らの欲求によるものではなく、職場の同僚の意見の過多によって行動しているので、外発的動機付けによる行動といえます。

まとめ

内発的動機付けとは自らの内的欲求によって自発的に行動することです。

自分以外の外部からの要因や条件から行動促進化しているものは外発的動機付けによるものだと覚えておきましょう。

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02

この問題で押さえておくポイントは、内発的動機づけの概念と特徴です。

 

内発的動機づけとは、外部からの報酬や圧力ではなく、活動そのものに対する興味や楽しさから生じる動機づけを指します。

 

労働者の行動がどのような動機に基づいているかを見極めることが重要です。

選択肢1. 新商品の開発が楽しかったので、時を忘れて没頭した。

この選択肢は内発的動機づけの典型例です。仕事自体の楽しさから行動が生じており、外部からの報酬や圧力は関係ありません。活動そのものへの興味や満足感が動機となっています。

選択肢2. 昇進の道が開けると言われたので、積極的に仕事に取り組んだ。

これは外発的動機づけの例です。昇進という外部からの報酬を目的として行動しており、仕事自体の楽しさや興味からではありません。内発的動機づけとは言えません。
 

選択肢3. 老後の生活資金が心配になったので、自発的に投資の勉強を始めた。

この行動は将来の経済的安定という外的な目的のために起こっています。自発的ではありますが、内発的動機づけではなく、外発的動機づけに基づいた行動です。

選択肢4. 利用客から「ありがとう」と言ってもらえることが嬉しかったので、飲食店で長期間勤務した。

これは外部からの評価(感謝の言葉)が動機となっています。仕事自体の楽しさよりも、他者からの反応に基づいた行動であり、内発的動機づけとは言えません。

選択肢5. 職場の温度環境に不満をいう同僚が多かったので、新しいエアコンの設置を会社に掛け合った。

この行動は同僚の不満という外部要因に基づいています。環境改善の必要性から生じた行動であり、内発的動機づけによるものではありません。
 

まとめ

内発的動機づけは、外部からの報酬や圧力ではなく、活動自体の楽しさや興味から生じる動機づけです。

 

労働環境において、内発的動機づけは創造性や持続的な取り組みを促進する重要な要素です。

 

外発的動機づけと区別し、活動そのものへの興味や満足感が行動の源泉となっているかを見極めることが大切です。

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