公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午後 問31
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 午後 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
軽度ないし中等度の意識混濁と、日内変動を伴う錯覚や幻覚、精神運動興奮、注意障害などを特徴とする状態として、最も適切なものを1つ選べ。
- 昏睡
- せん妄
- 夢幻状態
- 明識困難状態
- もうろう状態
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
意識障害についてそれぞれの特徴をまとめておきましょう。
誤りです。
昏睡とは、覚醒させることができず,閉眼したままで,いかなる刺激を加えても開眼がみられない状態です。体は生きている状態ですが、意識は全くありません。
正解です。せん妄とは、高齢者に多くみられ、見当識の低下、覚醒レベルの異常状態で、幻覚・妄想などにとらわれて興奮や錯乱、活動性の低下といった情緒の異常が突然引き起こされる精神機能の障害です。認知機能が正常な時と障害された時の交互に現れます。
夢幻状態とは夢の世界のような視覚像が生じ、幻視や幻聴を伴う状態です。
明識困難は最も軽い程度の意識混濁です。注意の集中と持続に困難があり、見当識はほぼ保たれていますが、記銘力に軽い障害があります。逆に最も程度が重い意識混濁は昏睡です。
意識が低下して外界の認識範囲が狭くなり、異常な行動(無意識に歩き回る、騒ぐ、激しく物を投げる)を取ります。その間の出来事について記憶はありません。薬物やアルコール摂取後、ヒステリー、てんかん発作後などにみられることがあります。
それぞれの意識障害の水準と特徴、またその際に生じる各症状をまとめておきましょう。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
02
この問題で押さえておくポイントは、意識障害の種類とその特徴、特に意識混濁の程度と随伴症状の組み合わせです。
軽度から中等度の意識混濁に加えて、日内変動を伴う症状や精神運動興奮、注意障害などの特徴的な症状を示す状態を正確に識別することが重要です。
昏睡は最も重度の意識障害で、外的刺激に全く反応しない状態です。軽度ないし中等度の意識混濁ではなく、錯覚や幻覚、精神運動興奮も見られません。この選択肢は問題の記述と一致しません。
せん妄は問題文の特徴と一致します。軽度から中等度の意識混濁、日内変動を伴う錯覚や幻覚、精神運動興奮、注意障害などが特徴的です。急性の意識障害で、症状が変動し、夜間に悪化することが多いのも特徴です。
夢幻状態は現実感の喪失と離人感を特徴とする状態で、意識混濁は軽度です。幻覚や妄想様体験を伴うことがありますが、精神運動興奮や注意障害は典型的ではありません。問題文の記述とは一致しません。
明識困難状態は軽度の意識混濁を伴いますが、主に見当識障害が特徴的です。錯覚や幻覚、精神運動興奮は典型的ではなく、問題文の記述とは一致しません。
もうろう状態は中等度の意識混濁を伴い、行動は自動的で、後に健忘を残します。しかし、錯覚や幻覚、精神運動興奮は典型的ではなく、日内変動も特徴的ではありません。問題文の記述とは一致しません。
せん妄は急性の意識障害で、軽度から中等度の意識混濁、日内変動を伴う症状、錯覚や幻覚、精神運動興奮、注意障害が特徴です。
他の意識障害との違いを理解し、症状の組み合わせと変動性に注目することが重要です。
せん妄の早期発見と適切な対応は患者の予後改善に繋がるため、その特徴を正確に把握することが臨床上重要です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問30)へ
第7回 (2024年)問題一覧
次の問題(問32)へ