公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午後 問63
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問題
公認心理師試験 第7回 (2024年) 午後 問63 (訂正依頼・報告はこちら)
25歳の男性A、両親と同居中。Aは、高校生のときにうつ状態になり、高校中退後、何も手につかず、目標を失った生活を送っていた。1年前から、公認心理師Bのカウンセリングを受け始めた。面接では、大学に進学できた同級生たちのことを、「恵まれた奴ら」であるとののしり、次第にBに対しても、「恵まれた人間であり、自分のことを見下している」と非難するようになった。ある日の面接で、Bは自身のスケジュールを勘違いし、次回の面接を、翌週に面接ができるにもかかわらず、翌々週に設定した。
AとBの関係の中で生じているBの勘違いを精神分析の概念を用いて検討する上で、最も適切なものを1つ選べ。
AとBの関係の中で生じているBの勘違いを精神分析の概念を用いて検討する上で、最も適切なものを1つ選べ。
- 外在化
- 行動化
- 知性化
- 直面化
- 同一化
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この過去問の解説 (1件)
01
精神分析で用いる言葉、概念を理解しましょう。
誤りです。
外在化とは、衝動、願望、葛藤、感情、思考などが外界に投影されることを言います。例えば、自分の内側に抑え込んだ気持ちを不眠や腹痛などの症状として表すなどです。
正解です。
行動化は、面接室内で感じていた無意識的なテーマを、面接室外で行動的に表出することを指します。
この事例ではAからBは「恵まれた人間であり、自分のことを見下している」と非難されたことに対し、無意識的に予約の日を1週間先延ばしにしてしまうという、行動化が生じました。
誤りです。
知性化とは、事象を知的に理解することで、不安を軽減することです。
誤りです。
直面化とは、感情と行動の矛盾点を指摘し、自分の行動とその影響について考えるよう向き合うようにすることです。
誤りです。
同一化は、他者が持っている優れた点を自分自身の人格の内に取り入れたうえで自分自身の存在をそうした他者の内へと重ね合わせることによって自分自身の価値を高めていこうとする心の働きのことです。
外在化と行動化は少し似ていますが、外に置き換えて投影しているのか、直接行動として表れてしまったのか、区別できるようにしましょう。
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