公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問70 (午前 問70)

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問題

公認心理師試験 第8回(2025年) 問70(午前 問70) (訂正依頼・報告はこちら)

17歳の女子A、高校2年生。将来の進路について自分なりに考えている。Aは、幼少時から手先が器用で、物を組み立てることや道具を操作することが好きであった。中学校での部活動や日常の友人関係から、人付き合いは苦手で、リーダー役は向いていないと感じている。文化祭では、模擬店の会計担当として領収書の仕分けや報告書の作成などを上手くこなすことができた。好きな科目は数学と物理で、論理的な思考が得意である。大学は工学系の学部を志望したいと考え、将来は技術職に就く漠然としたイメージを持つようになった。
J. L. Hollandの六角形モデルで説明されるAの性格として、最も適切なものを1つ選べ。
  • R(現実的)が高い。
  • S(社会的)が高い。
  • E(企業的)が高い。
  • I(研究的)が低い。
  • C(慣習的)が低い。

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は「R(現実的)が高い」です。J. L. Hollandの六角形モデル(RIASEC)に関する設問です。ここでは、設問から女子Aのパーソナリティを理解し、どの性格類型に当てはまるのかを選択することが求められています。

(RIASECについては下記「解説のまとめ」を参照してください)

選択肢1. R(現実的)が高い。

適切です。「幼少時から手先が器用で、物を組み立てることや道具を操作することが好き」「大学は工学系の学部を志望したい」「将来は技術職に就く漠然としたイメージ」などから、S(現実的)の高さが読み取れます。

選択肢2. S(社会的)が高い。

不適切です。「人付き合いは苦手で」とあることから、S(社会的)は低いことがうかがえます。

選択肢3. E(企業的)が高い。

不適切です。「リーダー役は向いていない」とあることから、E(企業的)は低い傾向がうかがえます。

選択肢4. I(研究的)が低い。

不適切です。「好きな科目は数学と物理で、論理的な思考が得意」のため、I(研究的)は高いと思われます。

選択肢5. C(慣習的)が低い。

不適切です。「模擬店の会計担当として領収書の仕分けや報告書の作成などを上手くこなすことができた」とあるため、C(慣習的)は高いと思われます。

まとめ

J. L. Hollandは、個人(パーソナリティ)と職業(働く環境)は、ともに同じ六つのパーソナリティ類型で分けられるという理論(六角形モデル)を提唱しています。下記6つの類型について、理解しておきましょう。

 

R(現実的):物や道具、機械を扱うことを好み、技術的な作業が得意。
I(研究的):数学、物理、生物などに興味が高く、好奇心が強い。
A(芸術的):繊細で感受性が強く、独創的な発想が得意。
S(社会的):対人関係を好み、対人援助、教育、社会的活動に積極的。
E(企業的):リーダーシップが高く、目標達成のために行動する傾向。
C(慣習的):緻密な活動や情報の集約、整理などが得意。

 

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