公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問93 (午後 問16)

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問題

公認心理師試験 第8回(2025年) 問93(午後 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

知的障害のアセスメントのために、ウェクスラー式知能検査とテストバッテリーを組む心理検査として、最も適切なものを1つ選べ。
  • CAARS
  • DCDQ
  • KABC−Ⅱ
  • PARS
  • Vineland−Ⅱ

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は「Vineland−Ⅱ」です。ウェクスラー式知能検査では、個人の知的水準を得意・不得意を含めて多面的に捉えることに利用される検査です。この設問においては、他に個別の情報が記載されていないため、一般的に考えて知能検査のテストバッテリーとしてどの心理検査を行うべきかが問われています。

選択肢1. CAARS

不適切です。「CAARS(Conners’Adult ADHD Rating Scales)」は、18歳以上を対象とした「注意欠如・多動性障害(ADHD)」の症状重症度を把握するための評価尺度になります。ADHDが疑われる際に評価することは好ましいですが、知的障害のアセスメントとして適当とは言えません。

選択肢2. DCDQ

不適切です。「DCDQ」は、発達性協調運動障害に関する質問紙であり、子どもの協調運動に関して評価する際に用いられます。

選択肢3. KABC−Ⅱ

不適切です。「KABC−Ⅱ」は、子どもの基礎的学力や認知能力を評価する際に用いられる検査です。ウェクスラー式知能検査で測定する領域と重なる部分が多いため、適切ではありません。

選択肢4. PARS

不適切です。「PARS」は自閉スペクトラム症(ASD)の発達・行動症状について、保護者への聞き取りをもとに評価する検査のことを言います。

選択肢5. Vineland−Ⅱ

適切です。「Vineland−Ⅱ」は日常生活の遂行に必要な能力の発達水準について、客観的に把握するための検査です。知的障害のアセスメントにテストバッテリーとして選択することは適しています。

まとめ

心理検査には大きく分けて、「知能検査及び発達検査」「人格検査」「認知機能・その他の検査」に分けられています(診療報酬上の分類)。テストバッテリーを組む際には、原則は同種の検査は行わず、より効果的なアセスメントのために様々な領域を評価できるように行う必要があります。各心理検査の名称とその評価する内容について、理解しておきましょう。

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