一級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科1(計画) 問2

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問題

一級建築士試験 平成27年(2015年) 学科1(計画) 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

茶室に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 妙喜庵待庵( 大山崎町 )は、16世紀に造立された、利休好みの二畳の草庵茶室である。
  • 密庵( 京都市 )は、17世紀に桂離宮の敷地南端に造立された、茅葺寄棟屋根や深い土庇等の農家風の外観をもつ格式にこだわらない自由な造形の茶室である。
  • 如庵( 犬山市 )は、17世紀にもと建仁寺内に造立された、大小五つの窓や躙口の配置が特徴的な茶室である。
  • 孤篷庵忘筌( 京都市 )は、17世紀に小堀遠州によって造立された、縁先にわたした中敷居の上の障子とその下の開口が特徴的な書院風茶室である。

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この過去問の解説 (3件)

01

以下、選択肢ごとに解説します。

選択肢1. 妙喜庵待庵( 大山崎町 )は、16世紀に造立された、利休好みの二畳の草庵茶室である。

妙喜庵待庵( 大山崎町 )は、二畳の草庵茶室です。
現存する日本で最古の茶室建造物で千利休が作ったとされています。

選択肢2. 密庵( 京都市 )は、17世紀に桂離宮の敷地南端に造立された、茅葺寄棟屋根や深い土庇等の農家風の外観をもつ格式にこだわらない自由な造形の茶室である。

密庵( 京都市 )は大徳寺龍光院にあり、書院に接続された四畳半の茶室で書院造の特徴を備えています。

選択肢3. 如庵( 犬山市 )は、17世紀にもと建仁寺内に造立された、大小五つの窓や躙口の配置が特徴的な茶室である。

如庵( 犬山市 )は織田有楽斎が建仁寺内に造立し、円窓をあけた袖壁や躙口を正面に現さない構えなどが特徴の茶室です。

選択肢4.

孤篷庵忘筌( 京都市 )は、17世紀に小堀遠州によって造立された、縁先にわたした中敷居の上の障子とその下の開口が特徴的な書院風茶室である。

孤篷庵忘筌( 京都市 )は、大徳寺の塔頭で全体で12畳あり、縁先にわたした中敷居の上の障子とその下の開口が特徴的な書院風茶室です。

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02

正解は2です。

1:設問通りです
妙喜庵待庵は千利休がつくったとされている草庵茶室のなかでも最古のものとされています。
畳の二畳敷が特徴です。

2:設問は笑意軒の説明となっており誤りです。
密庵は大徳寺竜光院の一角にある茶室で、
書院風の茶室の特徴があります。

3:設問通りです
如庵は当時京都の建仁寺の塔頭の正伝院の茶室で織田有楽斎が造ったとされています。
連子窓や有楽窓等の大小5つの窓があります。

4:設問通りです
孤篷庵忘筌は小堀遠州が建てた寺院です。
四畳半台目の書院造りでありながら草庵風の意匠もあるところから蜜庵と似たつくりである特徴があります。

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03

2が不適当です。

1.妙喜庵の書院に隣接した2畳台目の茶室で、千利休の作と伝えられており、
 現存する最古の草庵茶室とされています。

2.蜜庵は大徳寺龍光院の書院に隣接した四畳半台目の書院造りの意匠を
 基調とした茶室です。

3.建仁寺(京都市)の塔頭(同じ境内にある小寺)である正伝院に
 織田有楽斎が建立したとされており、
 現在は愛知県犬山市に移設されています。

4.大徳寺の塔頭である孤袍篷庵にある12畳の書院茶室で、
 小堀遠州の作とされています。

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