一級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科1(計画) 問5
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問題
一級建築士試験 平成27年(2015年) 学科1(計画) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
環境に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 壁面緑化は、緑化による視覚効果が得られるとともに、空調負荷の軽減による二酸化炭素排出削減効果も期待できる。
- アースチューブは、地中に埋設したチューブに空気を送り込み、夏には冷熱源、冬には温熱源として利用する方式であり、一般に、外気温の年較差が大きい地域ほど熱交換効果が大きい。
- 重力換気は、建築物に設けたボイド内の温度差を利用したものであり、ボイドの下部に排気口、ボイドの上部に給気口を設けることが望ましい。
- ダイレクトゲインは、窓から入射する日射熱を蓄熱体に蓄熱させ、日射が少ない時間帯に放熱させ暖房効果を得る方式であり、蓄熱体の熱容量を大きくすることが望ましい。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.植物による日射遮蔽効果に加え、蒸散による冷却効果により、
空調負荷の軽減による二酸化炭素排出削減効果が期待できます。
2.真夏や真冬には外気温と地中温度の差が大きくなるため、
熱交換の効果が大きくなります。
3.ボイド内では浮力によって上昇気流が生じやすく、
ボイド下部から給気し、ボイド上部より排気します。
4.熱容量の大きな床などに蓄熱させ、夜間に室温が低下しはじめると
蓄熱体から放熱が開始され暖房効果が得られます。
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02
2 正。アースチューブは夏には地中で冷やされた空気を室内に供給し、冬季には地中熱により暖められた空気を室内に供給するもので、外気温の年較差が大きい地域ほど熱交換効果が大きくなります。
3 誤。重力換気とは、温度差による空気の流れを利用した換気方法です。
ボイド内では浮力により上昇気流となるので、ボイドの下部に給気口を、上部に排気口を設けることが望ましいです。
4正。ダイレクトゲインは、日中に日射熱をガラスなどを通して蓄熱体に蓄熱させ、夜間に蓄熱体から熱量を放熱させ暖房効果を得る方式です。
そのため、蓄熱体の熱容量を大きくすることが望ましいです。
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03
1:設問通りです
植物の特性を生かしたデザイン手法の一つです。
視覚効果、環境効果等様々な特徴が挙げられます。
2:設問通りです
地中熱を活かした熱交換方式です。
地表から数メートルほど深い地中では年中一定の温度で保たれているので夏や冬の平均気温との差が大きい時に地中熱と外気熱との熱交換として利用することができます。
3:誤りです
重力換気は浮力換気とも呼ばれ室内外の空気の温度差によって生じる空気の浮力を利用して換気を行う方式です。
したがって空気の流れは上昇気流となるので、
ボイドの下部に給気口を、上部に排気口を設けます。
4:設問通りです
熱容量とは物体の温度を単位温度だけ上昇させるのに必要な熱量のことで熱容量が大きいほど温めにくい性質があるが、逆に冷めにくい性質でもあるので保温効果が長い性質があります。
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