一級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科2(環境・設備) 問40

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問題

一級建築士試験 平成27年(2015年) 学科2(環境・設備) 問40 (訂正依頼・報告はこちら)

環境・設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 建築物の二次エネルギー消費量を一次エネルギー消費量に換算して同じ単位で比べた場合、二次エネルギー消費量は一次エネルギー消費量よりも大きくなる。
  • 建築物の省エネルギー基準における年間熱負荷係数( PAL*:パルスター )は、値が小さいほど建築物の外皮の熱性能が高いと判断される。
  • 建築物省エネルギー性能表示制度( BELS )における「BEI( Building Energy Index )」は、値が小さいほど建築物の省エネルギー性能が高いと判断される。
  • 建築環境総合性能評価システム( CASBEE )における「BEE( Built Environment Eficiency )」は、値が大きいほど建築物の環境性能が高いと判断される。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は1です。

1:誤りです
一次エネルギーとは自然界に存在するままの形でエネルギー源となるもの(原油、石炭、太陽光等)を指し、それに対して二次エネルギーとは人がエネルギーを使いやすいように一次エネルギーを加工したもの(ガソリン、都市ガス、電気等)を指します。
エネルギー変換効率やエネルギーの種類の観点で見ても一次エネルギー消費量の方が多くなります。

2:設問通りです
PAL*はペリメータゾーンの床面積におけるペリメータゾーンの年間熱負荷の割合で算出されます。
ペリメータゾーンとは、建築物の外周部分で外気による影響を受けやすい空間を指します。

3:設問通りです
BELSでは主に➀建築物の外皮性能➁一次エネルギー消費量の2点で省エネルギー性能の評価を行い、この中の一次エネルギー消費量の評価基準にBEIが用いられます。

4:設問通りです
CASBEEの総合的な環境性能評価性能指標に用いられるBEEは、環境品質・性能面Q(室内環境、サービス性能、敷地内の室外環境)と外部環境負荷L(エネルギー、資源・マテリアル、敷地外環境)との比較により評価され、BEEの値が大きいほど(Qが大きいほど、Lが小さいほど)建築物の環境性能が良いとされます。

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02

1が不適切です。

1.二次エネルギー消費量は加工したり、変換したり生成したりする過程での損
 失があるため、一次エネルギー消費量よりも小さくなります。
2.記述のとおりです。年間熱負荷係数( PAL*:パルスター )は、値が小さいほ
 ど、ペリメーターゾーン単位面積当たりの年間負荷が小さいことを示してお
 り、建築物の外皮の熱性能が高いと判断されます。
3.記述のとおりです。「基準一次エネルギー消費量」に対する「設計一次エネ
 ルギー消費量」の割合を示す指標で、値が小さいほど建築物の省エネルギー
 性能が高いと判断されます。
4.記述のとおりです。

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