一級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科5(施工) 問113

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問題

一級建築士試験 平成27年(2015年) 学科5(施工) 問113 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨工事における製品製作に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 鉄骨の高力ボルト用孔の孔あけ加工において、板厚が12mmであったので、せん断孔あけとし、切断面のバリを除去するためにグラインダーを使用した。
  • コンクリート充塡鋼管( CFT )造において、鋼管最上部のトッププレートのコンクリート打設孔は、充塡に支障のない範囲に直径150mmのものを設けた。
  • 鉄骨の摩擦面に赤錆が発生する前に建方を行う必要があったので、ショットブラストにより処理を行い、表面の粗さを50μmRzとした。
  • ブレース端のハンチ等の塑性変形能力が要求される部位において、特記がなかったので、常温曲げ加工による内側曲げ半径を、材料の板厚の8倍とした。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.誤り
高力ボルト用孔の孔あけはドリルあけとします。

*合わせて覚えましょう
 普通ボルト、アンカーボルト及び鉄筋貫通孔で板厚が13㎜以下の場合は、せ
 ん断孔あけとすることができます。
 
2.設問の通り
 
3.設問の通り
 摩擦面は、すべり系数値を0.45以上確保できるよう、スライスプレートの範
 囲全体に錆を発生させます。

 ただし、ブラスト加工により摩擦面の表面粗度を50μmRz以上確保できれば
 錆の発生が不要となります。
 
4.設問の通り
 柱材、梁、ブレース端などの塑性変形能力が要求される部位の常温曲げ加工による内側曲げ半径は下記の通りです。

 ・ハンチなど応力方向が曲げ曲面に沿った方向: 板厚の8倍以上
 ・応力方向が曲げ曲面に直角方向: 板厚の4倍以上
 ・上記以外: 2倍以上

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02

1.[誤]
高力ボルト用の孔あけ加工はドリルあけとします。
なお、普通ボルトやアンカーボルトの場合は板厚が13mm以下の場合せん断孔あけとすることができます。
2.[正]
CFTの打設孔の面積はコンクリート断面積の15%以上とします。設問ではコンクリート断面積不明ですが不適当とは言えないため適当です。
3.[正]
ショットブラストにて摩擦面を処理する場合表面の粗さは50μmRz以上とします。この場合、赤錆の発生は不要です。
4.[正]
常温曲げ加工による内側曲げ半径は以下の通りです。
①塑性変形能力が要求される部位
 ・ハンチなど応力方向が曲げ方向に沿った部位
  板厚の8倍以上
 ・応力方向が曲げ方向と直角方向の部位
  板厚の4倍以上
②上記以外
 板厚の2倍以上

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03

1.誤りです。
高力ボルト接合は鋼材と鋼材の密着面に生じる摩擦力によって応力を伝達するものであり、高力ボルト用孔の孔あけ加工は、バリなどが生じないドリルあけとします。
2.設問通り、適当です。
3.設問通り、適当です。
4.設問通り、適当です。

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