一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科2(環境・設備) 問32
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問題
一級建築士試験 平成28年(2016年) 学科2(環境・設備) 問32 (訂正依頼・報告はこちら)
空気調和設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 外気冷房の省エネルギー効果は、内部発熱密度が高い建築物ほど期待できる。
- 単一ダクト方式において、外気冷房を用いた場合、冬期における導入外気の加湿を行うためのエネルギーを削減することができる。
- データセンターの空気調和設備の特徴は、「年間連続運転」、「年間冷房」、「顕熱負荷が主体」等であり、計画地の気象条件等によっては、外気冷房や冷却塔フリークーリングが効果的な省エネルギー手法として考えられる。
- データセンターのエネルギー効率を定量的に評価する指標PUE( Power Usage Effectiveness )は、「データセンター全体のエネルギー消費量」を「ICT機器のエネルギー消費量」で除した値である。
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この過去問の解説 (3件)
01
外気冷房方式とは、夏以外にも冷房が必要な場合に、低温の外気を取り込み
空調機から供給する方式です。
サーバールーム等、内部発熱が大きい建物ほど省エネ効果が期待できます。
2.誤り
冬季は外気が乾燥しているので、加湿を行う必要があるため、エネルギー消
費量が増加します。よって設問の記述は誤りです。
3.設問の通り
データセンターは内部発熱量が大きく年中空調を必要とするので、
外気冷房や冷却塔フリークーリングを採用することで省エネを図ることがで
きます。
[フリークーリングシステム]…外気温度の低い時期に、冷たい外気を利用して冷水を作り、冷却に使用する手法です。
4.設問の通り
PUEについての正しい記述です。
PUE=データセンターの総エネルギー消費量[kWh]/IT機器の総エネルギー消
費量[kWh]
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02
1.設問の通りです。
外気冷房方式は、内部発熱密度が大きく、冬期、中間期に冷房を要する建築物ほど、省エネルギー効果に期待が持てます。
2.設問の記述は誤りです。
日本の気候は高温多湿・低温低湿です。冬期に外気を導入した場合、空気は乾燥していますので、加湿負荷は増加します。
3.設問の通りです。
外気冷房や冷却塔フリークーリングは、外気温が室温より低くなる(冬期・中間期)際に冷凍機を運転することなく冷却効果を得ることができます。データセンターは年間冷房が必要なので、省エネルギーに効果的な手法と言えます。
4.設問の通りです。
PUE( Power Usage Effectiveness )(電力利用効率 )はエネルギー効率を定量的に評価する指標で
PUE=データセンター全体のエネルギー消費量/ICT機器のエネルギー消費量
で求められます。値が小さいほど、ICT機器以外の消費エネルギーの割合が小さいことを意味し、効率よくICT機器を利用しているということになります。
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03
2. 不適当です。冬期は外気が乾燥しているため、加湿を行うためのエネルギー消費量は増加します。
3. 適当です。データセンターは年間を通じて空調負荷が大きくなります。冬期、中間期の外気冷房や冷却塔フリークーリングは省エネルギー化を図ることができます。
4. 適当です。データセンターのエネルギー効率の指標となるPUE(Power Usage Effectiveness)は以下の数式となります。PUE=データセンターの総エネルギー消費量[kWH] / IT機器の総エネルギー消費量[kWH]
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