一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科4(構造) 問91
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
一級建築士試験 平成28年(2016年) 学科4(構造) 問91 (訂正依頼・報告はこちら)
土質及び地盤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 標準貫入試験のN値が10程度の粘性土地盤は、地上6階程度の中層建築物の直接基礎の支持地盤として十分な支持力を有していると判断できる。
- 粘性土地盤における圧密沈下は、地中の応力増加により土中の水が絞り出されて間隙が減少するために生じる。
- 砂質地盤における内部摩擦角は、一般に、標準貫入試験のN値が大きいほど大きくなる。
- 地盤のせん断剛性は、PS検層により測定されるS波速度が大きいほど小さくなる。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
1:設問通りです
N値が10程度ある粘土層地盤は中層の建物の支持地盤として十分な長期支持力を有しております。また砂質土の場合は液状化の検討等があり支持層としては適しておりません。
2:設問通りです
圧密沈下は砂質土のように透水係数が大きい場合には瞬時に間隙水が流れ出し即時沈下するが粘土層のように透水係数が小さい場合には沈下に要する時間は長くなります。
3:設問通りです
砂質土のN値は内部摩擦角に影響し、粘土のN値は粘着力に影響します。
4:誤りです
地盤のせん断力波(S波)速度Vsとせん断剛性Gsには以下の関係があります。
Gs=γVs²/g
γ:単位体積重量 g:重力加速度
したがって波速度が大きいほど大きくなります。
参考になった数18
この解説の修正を提案する
02
2.設問の通り
圧密沈下とは、鉛直応力の増加により間隙水が絞り出されて沈下する現象で、主に粘性土に見られます。また、圧密沈下は即時沈下とは異なり、長い時間をかけて沈下し、沈下量が大きくなる特徴があります。
3. 設問の通り
4.誤り
地盤のせん断剛性は、S波速度が大きいほど「大きく」なります。
*PS検層とは、ボーリング孔を利用して、地盤を伝搬する弾性波(P波・S波)の発信から受信までの時間・深さ・方向を計測するもので、耐震設計を行う際に重要な特性の一つである、せん断弾性波速度を原位置で調査するものです。
参考になった数10
この解説の修正を提案する
03
N値が10程度の粘性土地盤は
長期許容応力度100kN/㎡の支持力が期待できます。
RC造の場合固定及び積載荷重の和が
1階当たり10〜15kN/㎡と想定できる為
地上6階程度(60〜90kN/㎡)の中高層建築物の
直接基礎の支持地盤とする事ができます。
2.適当です。
粘性土地盤における圧密沈下は
地中の応力が増加する事により
土中の水が絞り出されて間隔が減少する為に発生します。
3.適当です。
砂質土地盤において
標準貫入試験のN値が大きい程
内部摩擦角が大きくなります。
4.不適当です。
地震のせん断剛性は弾性速度は
PS検層により測定されるS波速度が
大きいほど大きくなります。
参考になった数9
この解説の修正を提案する
前の問題(問90)へ
平成28年(2016年)問題一覧
次の問題(問92)へ