一級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科1(計画) 問5

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問題

一級建築士試験 平成29年(2017年) 学科1(計画) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

わが国における建築物と周辺環境に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 建築物に囲まれた広場や街路等の幅員をD、建築物のファサードの高さをHとした場合、D/Hはその外部空間の開放感や閉塞感を表す指標となる。
  • 建築物が冬至の日において4時間以上の日影を周囲に及ぼす範囲は、一般に、建築物の東西方向の幅よりも建築物の高さに大きく影響される。
  • 都市部にある建築物の屋根及び屋上に高日射反射率塗料を塗ることにより、ヒートアイランド現象を抑制する効果が期待できる。
  • 多雪地域の市街地の建築物において、落雪の搬出の不便さと落雪による危険を避けるため、無落雪屋根を採用する場合がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 設問の通り
  D/Hは外部空間の開放感や閉塞感を表す指標です。D/Hが1以下の場合、
  閉塞感が強まり、3を超えると開放感のある開けた印象になります。

2. 誤り
  冬至の日において4時間以上の日影となる範囲は、建築物の高さよりも東
  西方向の幅に大きく影響されます。よって設問の記述は誤りです。

3. 設問の通り
  屋根や屋上に高日射反射率塗料を塗ることにより、コンクリート等、熱吸
  収量の多い建造物の温度上昇及び蓄熱を抑制することができるので、
  ヒートアイランド現象の緩和と同時に室内の空調負荷低減効果が期待でき
  ます。

4. 設問の通り
  市街地で建物の周囲に十分なスペースが無い場合等、無落雪屋根を採用す
  る場合があります。

参考になった数18

02

1. 設問の通りです。
隣棟間隔は、D/H。
道路斜線は、H/D(建物高さ÷水平距離)で覚えておくと忘れにくいです。

2. 誤りです。
東西方向の幅が変化すると、各時刻の日影自体は長くならないが、各時刻の日影の重なる領域から決まる「4時間以上日影となる範囲」は大きくなります。また、建築物の高さが変化すると、各時刻の日影自体は長くなるが、「4時間以上日影となる範囲」は大きくなりません。よって誤りです。

3. 設問の通りです。
遮熱塗料 ( 高日射反射率塗料 ) はヒートアイランド対策に大きな効果が期待され、 近年需要が年々伸びてきています。特に建物が密集している都市部の屋上に使用すると街全体で考えて大きな効果が期待できます。

4. 設問の通りです。
無落雪屋根は、屋根に積った雪が3層になり、新雪が外気の温度を遮断して、新雪の下がゆっくり融けるという仕組みになっています。屋根の雪下ろしは危険を伴う大変な作業であり、また、落雪による事故やトラブルも低減できるため、積雪量の多い地域で人気の屋根です。

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03

1、正しい

2、誤り:日影時間は高さ方向にはあまり左右されにくく、東西方向に最も影響を受ける。これはよく出るのでしっかり覚えること。

3、正しい:熱を反射し、熱吸収が少なくなると覚えればOK

4、正しい

参考になった数4