一級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科2(環境・設備) 問29

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問題

一級建築士試験 平成29年(2017年) 学科2(環境・設備) 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

音響に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 室内の平均吸音率が大きい場合、セイビン( Sabine )の残響式により求めた残響時間は、アイリング( Eyring )の残響式により求めたものに比べて、長くなる。
  • 空気中を伝搬する音のエネルギーの一部は、空気の粘性や分子運動等によって吸収され、その吸収率は、周波数が低くなるほど大きくなる。
  • 音源の音響パワーを4倍にすると、受音点の音圧レベルは、約6dB上がる。
  • 無限大の面音源の場合、音圧レベルは、距離によって減衰しない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 設問の通り
  セイビンの残響式では、完全吸音の室でも計算上残響時間が0になること
  はなく、吸音力が大きい室では、残響時間が実際より長くなってしまいま
  す。そのため、アイリングの残響式に比べ残響時間は長くなります。

2. 誤り
  空気による音エネルギーの吸収は、周波数が高い(高音)ほど大きくなり
  ます。よって設問の記述は誤りです。

3. 設問の通り
  音響パワーを2倍にすると、音圧レベルは約3db上がります。4倍=2倍
  の2倍なので、3db+3db=6dbとなります。

4. 設問の通り
  面音源…音圧レベルは距離によって減衰しません。

  [合わせて覚えましょう]
  線音源…距離が2倍になると、音圧レベルは3db減衰します。
  点音源…距離が2倍になると、音圧レベルは6db減衰します。

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02

1.正しい
セイビンの式はアイリングの式より残響時間が計算上長くなる。

2.誤り
周波数の高い音ほど空気によく吸収される。よって吸収率は周波数の高い方が吸収率は大きい。

3.正しい
音響パワーが2倍になると+3dBとなる。
4倍は2倍×2倍となり、+3dB+3dB=+6dB

4.正しい
点音源と異なり、面音源は距離により音が減衰しない。ちなみに線音源の場合は点音源よりも劣るが距離により減衰する。

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03

1.設問の通りです。
室内の平均吸音率が大きい場合、セイビンの残響式により求めた残響時間は、アイリングの残響式により求めたものに比べて長くなります。

2.誤りです。
音のエネルギーの吸収率は、周波数が高くなるほど大きくなります。

3.設問の通りです。
音源の音響パワーを4倍にすると、4倍=2倍×2倍=3db+3db=6db となり、受音点の音圧レベルは6dB上がります。

4.設問の通りです。
面音源の場合、音圧レベルは距離によって減衰しません。

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