一級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科4(構造) 問85

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問題

一級建築士試験 平成29年(2017年) 学科4(構造) 問85 (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 引張力を負担する筋かいを保有耐力接合とするために、筋かい端部及び接合部の破断耐力より、筋かいの軸部の降伏耐力のほうが大きくなるように設計した。
  • 溝形鋼を用いた筋かいの設計において、接合部のボルト本数に応じた突出脚の無効長さを考慮して、部材の断面積を低減した。
  • 横移動が拘束された両端ピン接合の柱材において、節点間距離を柱材の座屈長さとした。
  • 平面計画上、梁の横座屈を防止するための横補剛を梁の全長にわたって均等間隔に設けることができなかったので、梁の端部に近い部分を主として横補剛する方法を採用した。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.筋かい軸部は塑性変形をすることで地震エネルギーを吸収することができる
 ので、筋かいの軸部の降伏耐力より筋かい端部及び接合部の破断耐力が大き
 くなるように設計する必要があります。
2.記述のとおりです。接合部のボルト本数に応じた突出脚の無効長さと板厚
 の積を部材の断面積から低減します。
3.記述のとおりです。横移動が拘束された両端ピン接合の柱材の座屈長さは
 節点間距離と同じ長さです。
4.記述のとおりです。

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02

1.[誤]
保有耐力接合とするためには筋かい端部及び接合部の破断耐力が、筋かい軸部の降伏耐力により大きくする必要があります。従って誤りです。
2.[正]
偏心の影響を考慮してボルト本数に応じて断面積を低減します。
3.[正]
設問の通りです。
4.[正]
横補剛材は梁の全長に渡って均等に配置する方法か梁端部近くに配置する方法のいずれかを満足する必要があります。

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03

1. 誤り
  筋かいの塑性変形能力により靭性を確保するため、筋かいの端部及び接合
  部が筋かい軸部より先に破断しないように設計しなければいけません。す
  なわち、端部及び接合部の破断耐力を大きくしなければいけないので、設
  問の記述は誤りです。

2. 設問の通り
  ボルト本数が増えるとその分突出脚の無効長さが短くなります。

3. 設問の通り
  水平移動拘束・両端ピンの座屈長さLk=1.0は重要なので覚えておきまし
  ょう。

4. 設問の通り

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