一級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科4(構造) 問88

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問題

一級建築士試験 平成29年(2017年) 学科4(構造) 問88 (訂正依頼・報告はこちら)

冷間成形角形鋼管柱を用いた鉄骨造の建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • プレス成形角形鋼管の角部は、成形前の素材と比べて、強度及び変形性能が高くなる。
  • 柱と梁との仕口部の接合形式には、一般に、通しダイアフラム形式、内ダイアフラム形式及び外ダイアフラム形式がある。
  • 柱の継手は、一般に、現場溶接となり、継手位置は曲げ応力が小さくなる位置とすることが望ましい。
  • 「耐震計算ルート1-1」の場合は、標準せん断力係数C。を0.3以上とするとともに、柱の設計用応力を割増して、許容応力度を検討しなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.[誤]
プレス成形角形鋼管の角部は加工により塑性化するため強度は高くなりますが変形性能は低くなります。
2.[正]
設問の通りです。
3.[正]
現場溶接部は弱点となるため地震時曲げが小さくなりかつ現場溶接可能なFL+1000程度とすることが一般的です。
4.[正]
冷間成形角形鋼管は角部が塑性化しているため、柱の設計用応力を割り増す必要があります。

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02

1. 誤り
  角部には加工硬化による強度上昇、靭性低下や伸び能力の低下が起こりま
  す。よって設問の記述は誤りです。

2. 設問の通り
  ダイアフラムとは、仕口の剛性を高め、梁の応力による鋼管の変形を防ぐ
  厚い鋼板で、取付け方によって、内・外・通しダイアフラム形式がありま
  す。

3. 設問の通り
  柱の継手位置は、継手に作用する応力ができるだけ小さくなる位置
  (FL+1m〜階高の中央付近)に設けることが望ましいです。

4. 設問の通り
  冷間成形角形鋼管柱にあってはCo≧0.3として計算するとともに、柱にか
  かる地震力は、鋼材種別・柱梁の接合部の構造方法に応じた数値を割増し
  て許容応力度を検討しなければならないと定められています。
  (国交告593号1条イ項(3))

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03

1.プレス成形角形鋼管の角部は成形前の素材と比べて、強度は上昇するが変形
 性能が低くなります。
2.記述のとおりです。
 建築物の構造関係技術基準解説書より、ダイアフラムには、通しダイアフラ
 ム、内ダイアフラム、外ダイアフラムがあります。
3.記述のとおりです。
 建築物の構造関係技術基準解説書より、柱の継手は一般に、現場溶接とな
 り、継手位置は曲げ応力が小さくなる階高の中央付近とすることが望まし 
 いとされます。
4.記述のとおりです。

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