一級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科4(構造) 問81
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問題
一級建築士試験 平成30年(2018年) 学科4(構造) 問81 (訂正依頼・報告はこちら)
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 地震時に水平力を受けるラーメン架構の柱の曲げひび割れは、一般に、柱頭及び柱脚に発生しやすい。
- 柱の軸方向の圧縮耐力は、一般に、帯筋によるコンクリートの拘束の度合いが大きいほど大きくなり、最大耐力以降の耐力低下の度合いも緩やかになる。
- 柱は、一般に、同じ断面の場合、内法高さが小さいほど、せん断耐力が大きくなることから、塑性変形能力は向上する。
- 柱梁接合部のせん断耐力は、一般に、柱に取り付く梁の幅を大きくすると大きくなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.設問の通りです。
地震時に水平力を受ける柱の曲げひび割れは、一般に、曲げモーメントが大きくなる柱頭及び柱脚に発生しやすいです。
2.設問の通りです。
主筋の内側のコアコンクリートを帯筋で拘束することにより、圧縮耐力は大きくなり、曲げによる圧縮破壊を抑制できます。また、最大耐力以降の耐力低下の度合いも緩やかになります。
3.設問の記述は誤りです。
柱の断面が同じ場合、一般に柱の内法の高さが短いほど、せん断耐力は大きくなりますが、塑性変形能力は小さくなるので、靭性能は低下します。
4.設問の通りです。
柱梁接合部のせん断耐力は、接合部の形状、コンクリートの許容せん断応力度、接合部の有効幅、柱せいできまります。よって、柱に取り付く梁の幅を大きくすると大きくなります。
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02
2. 設問の通り
帯筋によるコンクリートの拘束の度合いが大きいほど、軸方向の圧縮耐力
が大きくなり、圧縮破壊を防止することができます。また、靱性が高まる
ので、最大耐力以降も耐力低下が緩やかになります。
3. 誤り
同断面の柱で内法高さが小さくなる(柱が短くなる)ほど、剛性が高く、
靱性が低くなる、すなわち塑性変形能力が[小さく]なります。
4. 設問の通り
一般に、梁幅または柱幅が大きいほど、柱梁接合部のせん断耐力は大きく
なります。
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03
2 正。鉄筋コンクリート造の柱の軸方向の圧縮耐力は帯筋の拘束度合いが大きいほど大きくなり,曲げやせん断による圧縮破壊を制御することが出来ます。
また、最大耐力以降の耐力低下の度合いは緩やかになります。
3 誤。柱は同断面の場合、内法高さが小さいほど剛性が高く、靭性が低くなることから、塑性変形能力は小さくなります。
4 正。柱梁接合部のせん断耐力は、柱又は梁の幅を大きくするほど大きくなります。
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