一級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科4(構造) 問98

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問題

一級建築士試験 平成30年(2018年) 学科4(構造) 問98 (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 乾燥収縮によるひび割れは、水セメント比が同じ場合、単位セメント量が多いコンクリートほど発生しにくい。
  • AE剤を用いたコンクリートは、AE剤により連行された空気がコンクリート中で独立した無数の気泡となることから、凍結融解作用に対する抵抗性が増す。
  • コンクリートの圧縮強度は、一般に、コンクリート供試体の形状が相似の場合、供試体寸法が小さいほど大きくなる。
  • コンクリートの引張強度は、一般に、コンクリートの圧縮強度が大きいほど大きくなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 誤り
  乾燥収縮は、単位水量が多いほど大きくなりますが、単位セメント量は乾
  燥収縮に大きな影響を及ぼしません。
  水セメント比(W/C)が同じ場合、単位セメント量が多いということは単位
  水量も多くなるので、乾燥収縮によるひび割れが発生しやすくなります。

2. 設問の通り
  AE剤は、コンクリート中に気泡を連行させることで、凍結融解の繰り返
  しに対する抵抗性が増大し、耐凍害性を向上させます。

3. 設問の通り
  供試体寸法が大きければ、一般にその分欠陥部分が増えるため、強度も低
  下します。

4. 設問の通り

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02

正解は1です。

1.設問の記述は誤りです。

乾燥収縮は、骨材部分の収縮率よりも、硬化したセメント部分の収縮率の方が大きいです。従って、単位セメント量が大きいほど、水和熱および乾燥収縮は大きくなり、ひび割れが発生しやすくなります。

2.設問の通りです。

3.設問の通りです。

コンクリート供試体の形状が相似の場合、寸法が小さいほど、弱い欠如を持った要素が生じる確率が低くなるので、一般に圧縮強度は大きいです。

4.設問の通りです。

コンクリートの引張強度は非常に小さく、圧縮強度の1/10程度です。従って、圧縮強度が大きくなると、引張強度も大きくなります。

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03

1 誤。水セメント比が同じ場合、単位セメント量が多いということは単位水量も多くなります。
よって、乾燥収縮によるひび割れが発生しやすくなります。

2 正。AE剤はコンクリート中に微細な気泡を連行させることから、凍結融解作用に対する抵抗性を向上させます。

3 正。供試体寸法が大きい場合、その分欠陥の確率が高まるため圧縮強度は小さくなります。

4 正。コンクリートの引張強度は圧縮強度の1/10程度で、圧縮強度が大きいほど引張強度も大きくなります。

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