一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科1(計画) 問3
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問題
一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科1(計画) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
歴史的な建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)は、身廊部と袖廊部がともに三廊式であり、内陣には周歩廊と放射状に並ぶ複数の祭室とをもつゴシック建築である。
- アーヘンの宮廷礼拝堂(ドイツ)は、平面が八角形の身廊とそれを囲む十六角形の周歩廊があり、身廊の上部にはドーム状のヴォールトをもつ集中式の建築物である。
- サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ聖堂(イタリア)は、楕円形のドームと、凹凸の湾曲面や曲線が使用されたファサードをもつバロック建築である。
- コルドバの大モスク(スペイン)は、紅白縞文様の2段のアーチを伴って林立する柱による内部空間をもち、現在はキリスト教文化とイスラム教文化とが混在している建築物である。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.設問の記述はアミアン大聖堂の説明です。
サン・ピエトロ大聖堂は多くの建築家により完成されています。建築様式はルネサンス・バロック様式です。巨大ドーム(クーポラ)、楕円形の広場、列柱(コロネード)が特徴です。
2.設問の通りです。カロリング朝時代に造営された宮殿の付属礼拝堂です。ロマネスク様式とゴシック様式が融合されています。
3.設問の通りです。ボッロミーニによって建築された、バロック建築です。楕円形のドームと複雑に湾曲するファサードが特徴です。
4.設問の通りです。コルドバの大モスクは、メスキータと呼ばれています。内部空間は、馬蹄形・紅白縞文様の2段のアーチの柱が特徴です。またキリスト教文化とイスラム教文化とが混在している建築物としても有名です。
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02
この問題は、世界の歴史的建築物に関する問題です。
建築様式の特徴をしっかり覚えることがポイントとなります。
誤りです。
サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)は、バロック建築的な平面計画をもっていて、楕円をモチーフにする等、時代の特色がみられます。
設問は「アミアン大聖堂」の説明文です。
正しいです。
アーヘンの宮廷礼拝堂(ドイツ)は、現存する特異なプレ・ロマネスク建築です。
平面は八角形の身廊にドーム状のヴォールトがかかり、その周囲を十六角形の周歩廊が囲んでいます。
正しいです。
サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ聖堂(イタリア)は、バロック建築の傑作です。
ファサードは大きく2層に分かれていて、凹凸の湾曲面や曲線が使用されています。
非常に幾何学的で複雑な構成をもった歴史的建築物です。
正しいです。
コルドバの大モスク(スペイン)は、キリスト教文化とイスラム教文化とが混在している建築物です。
紅白縞文様で形成される2段のアーチの構造で、木造の天井を支持しており、林立する柱による内部空間をもっています。
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03
1:設問はアミアン大聖堂(フランス)の説明となっており、誤りです。
サン・ピエトロ大聖堂(ヴァチカン)はミケランジェロ、ブラマンテなどにより計画され、巨大なドームや列柱廊を用いた、バロック建築を代表する建築物です。
2:設問通りです。
建築家オドーによって計画され、カロリング朝とゴシックの2様式を備えた大聖堂です。宮廷礼拝堂と同時にカール大帝の古代文化復興政策によるカロリング・ルネサンスの一大記念碑であり、神聖ローマ帝国の皇帝の戴冠式はここで行なわれました。
3:設問通りです。
サン・カルロ・アッレ・クァットロ・フォンターネ聖堂はボッロミーニによって計画された楕円形のドーム形状をしている聖堂で、建築物全体で彫刻的な局面でダイナミックな空間を表現しています。
4:設問通りです。
コルドバの大モスクは、一般にメスキータと呼ばれているもので内部には850本もの柱が立っています。ローマ時代の水道橋や凱旋門をモデルにしたとされています。
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