一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科1(計画) 問4
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問題
一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科1(計画) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物の各部に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 特定天井に関する設計ルートのうち、仕様ルートの一つとして、天井面と周囲の壁等との間にクリアランスを設けない「隙間なし天井」がある。
- Low‑E複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊金属膜をコーティングしたものであり、室内の冷暖房効率を高めることができる。
- 連窓を層間変位の大きな建築物に設ける場合、地震時の安全性を向上させるために、ガラスがサッシ枠内で回転・移動しても力が加わらないように、枠とガラスとの間にクリアランスを設ける必要がある。
- カーテンウォールのオープンジョイント方式の水密性能について、雨水の浸入を防止するためには、等圧空間の容量を、空気取入口に比べて大きくする必要がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:まず特定天井とは、「脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井」と定義づけられています。
特定天井に該当した場合、建築基準法施行令第39条第3項の規定に基づき、大臣が定める技術基準に従って脱落対策を講じなければなりません。
その仕様ルートの中に平成28年に新基準として「隙間なし天井」が追加されました。
2:設問通りです。
また、金属幕コーティングは、汚れや傷がつくと性能が低下するので、金属膜コーティング面が中空層に向くように配置します。
3:設問通りです。
建物の層間変位が大きい場合、クリアランスを取っていないとサッシに変位による水平力などがかかってしまい破損につながります。
4:カーテンウォールとは開口部を含む非構造壁として躯体に取り付けられる外壁です。
オープンジョイント方式は、外気と室内の圧力差によって雨水が侵入しないように等圧空間を設けるのですが、空気取入口の方が小さいと等圧になるまでに時間がかかり、それが原因で雨水の侵入が起こってしまいます。
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02
1.特定天井に関する仕様ルートに隙間なし天井が平成28年に新基準として追加されました。天井材と壁との隙間をなくし、斜め部材をなくすことで、地震時に天井材に加わる外力を壁等を介して構造躯体へ伝達し安全を確保します。
2.Low‑E複層ガラスは室内面にLow‑E面を使用すると冬期の断熱性に優れ、屋外側にLow‑E面を使用すると夏期の日射遮蔽に優れます。
3.窓サッシの枠、ガラスの周囲には地震時、強風時にも破損防止の為、クリアランスを設けます。
4.等圧空間の容量は空気取入れ口より大きくならないようにする必要があります。等圧空間の容量が大きいと、等圧空間と外気圧が等しくなるまでに時間が生じその間に漏水する可能性があるからです。
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03
この問題は、建築物の各部の特徴に関する問題です。
特に、平成26年に施行された天井脱落対策に関する事項(特定天井)の出題が多いため、内容をしっかり覚えましょう。
正しいです。
特定天井の仕様ルートには、天井と壁に一定の隙間をあける仕様と隙間をなくす仕様の2つが示されています。
正しいです。
LOW−E複層ガラスとは、中空層側のガラス面に特殊金属膜をコーティングしたものであり、日射を遮蔽したり、断熱効果を高めたりすることが可能です。
正しいです。
連窓を層間変位の大きな建築物に設ける場合、地震時の安全性を向上させるために、枠とガラスとの間にクリアランスを設け、ガラスがサッシ枠内で回転・移動しても力が加わらないようにする必要があります。
誤りです。
カーテンウォールのオープンジョイント方式の水密性能について、等圧空間の容量を、空気取入口に比べて大きくならないようにする必要があります。
等圧空間の容量が大きくなると、等圧空気層と外気圧が等しくなるまでに時間が生じ、その間に漏水が起こる可能性があるためです。
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