一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科2(環境・設備) 問38
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問題
一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科2(環境・設備) 問38 (訂正依頼・報告はこちら)
防災設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 水噴霧消火設備は、噴霧水による冷却作用と噴霧水が火炎に触れて発生する水蒸気による窒息作用等により、火災の抑制・消火をする固定式の消火設備である。
- 排煙設備は、専用の設備として設けることが原則であるが、換気設備が排煙設備としての性能を有していることが確認された場合には、兼用が認められることがある。
- 屋外消火栓設備は、防火対象物の外部に設置され、建築物の1階部分及び2階部分で発生した火災の消火や隣接する建築物への延焼防止を目的としている。
- 連結送水管は、地下階の火災の際、消火活動を容易にするために、消防ポンプ自動車から送水し、天井又は天井裏の散水ヘッドから放出することにより消火する設備である。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:設問通りです。
水噴霧消化設備は、油火災の際にも表面で疑似的に乳化してエマルジョンの層を形成することができるため、使用することができます。ただし、天井の高い空間では噴霧された水が降下する際に水滴に変わってしまい、水噴霧の効果が得られないので適していません。
2:設問通りです。
火災時に空調設備や換気設備のダクトや送風機をダンパーで切り替えて排煙設備とする兼用の方式を取るメリットとして、日常使用している設備を非常時に転用しているので経済的で信用性の向上が図ることができます。
3:設問通りです。
屋外消火栓設備は建物の外に設置されますが、建物の外部から放水しつつ、ホースを伸ばして建物内部でも消火活動を行うことができるものとされています。
4:設問は「連結散水設備」の説明となっているので、誤りです。
連結送水管は地下街や高層階の消防隊による本格消火のためのもので、送水口は消防ポンプ車が容易に近づける位置に設置して、放水口は階段室または非常用エレベーターの乗降ロビーなどで有効に消火活動を行うことができる位置に設けます。
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02
1.設問の通りです。
水噴霧消火設備は、窒息作用と冷却作用によって消火する設備です。指定可燃物の貯蔵取扱所、駐車場などに適しています。天井の高い空間は霧状の水が水滴になってしまうので、適していません。
2.設問の通りです。
火災時に空調設備や換気設備のダクトや送風機をダンパーで切り替えて排煙設備とする、空調兼用排煙方式があります。
3.設問の通りです。
屋外消火栓設備は、建物の1、2階の火災を屋外から消火する設備です。車や雪などで使用できないことのないように設置が必要です。警戒区域半径は40mです。
4.設問の記述は誤りです。
設問は連結散水設備の記述になっています。
連結送水管は、地下街や高層階の消防隊による本格消火のための設備です。消防ポンプ車から送水口に接続するため、消防ポンプ車が容易に近づけるられる位置に設けます。また、放水口は、階段室・非常用EVの乗降ロビーの近くに設け、消火活動が行いやすいようにします。
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03
この問題は、防災設備に関する問題です。
消火設備の出題が多いため、消火設備の種類と特徴、使用される場所をしっかり理解することがポイントとなります。
正しいです。
水噴霧消火設備とは、水噴霧による冷却作用と火炎に触れた際に発生する水蒸気による窒息作用により、火災の抑制や消火をする設備です。
正しいです。
排煙設備は、専用の設備として設けることが原則です。
しかし、換気設備が排煙設備としての性能を有していることが確認できれば、兼用とすることが可能です。
正しいです。
屋外消火栓設備とは、建築物の1階部分及び2階部分で発生した火災の消火や隣接する建築物への延焼防止のために外部に設置されます。
誤りです。
連結送水管は、「消火活動上必要な施設」の一つです。
消防ポンプ自動車からホースを送水口につなげて各階の放水口から放水し、消火する設備であり、高層階に設置することが基本となります。
設問は、「連結散水設備」の説明文です。
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