一級建築士の過去問
令和元年(2019年)
学科4(構造) 問89

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

一級建築士試験 令和元年(2019年) 学科4(構造) 問89 (訂正依頼・報告はこちら)

土質及び地盤に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 液状化の判定を行う必要がある土層は、一般に、地表面から20m程度以浅の沖積層の飽和砂質土層である。
  • 地下水には自由水、被圧水及び宙水があり、地下工事中に発生することがある根切り底面の盤ぶくれは、被圧水が原因である。
  • 一軸圧縮試験は、粘性土の強度や変形係数を調べる簡便な方法で、実用性も高い。
  • 砂質土地盤の支持力式に用いる内部摩擦角 Φは、砂質土が密実になるほど小さくなる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1. 正しく、記述の通りです。

沖積層の飽和砂質土層は、一般的に地震時に液状化の可能性があるため、液状化の判定を行う必要があります。

2. 正しく、記述の通りです。

盤ぶくれとは、被圧帯水層がある地盤を掘削した際、掘削底面より下にある被圧地下水の上向きの圧力によって、不透水性地盤が持ち上げられる現象のことです。

3. 正しく、記述の通りです。

一軸圧縮試験とは、円柱状の供試体を地盤に押し込み、試料を採取して、粘性土の強度や変形係数を調べる比較的簡単な試験方法のことです。

4. 誤りです。

内部摩擦角は、地盤が斜面でなくても存在し、地盤の滑り面に対する摩擦抵抗角のことです。
砂質土において、内部摩擦角が大きいほど、支持力は大きくなります。この時、砂質土は密実であると言えます。

参考になった数14

02

正解は4です。

1:設問通りです
液状化の判定を行う必要がある土層は以下の通りです。
・地下水位以下の飽和砂質土、細粒土含有率が低く比較的均一な粒径の砂がある
・N値が小さい(おおむね15以下)
・地震動が大きい

2:設問通りです
被圧水とは、不透水層(水を通さない地層)と不透水層に挟まれた地層にある地下水のことで上部にある土や水による圧力で、大きい圧力がかかっている地下水のことをさします。
これが上部の不透水層の掘削により上層からの土圧や水圧が減ることで掘削底版が下層の被圧水により盛り上がってしまう現状のことを盤ぶくれと言います。

3:設問通りです
一軸圧縮試験とは側圧を受けない状態で自立する供試体の圧縮強さを求める試験です。側圧がかかる状態で圧縮強さを求める試験は三軸圧縮試験と言います。

4:誤りです
内部摩擦角 Φはわかりやすく言うと砂を山状に積んだ時の山の崩れやすさを表しています。
Φが大きいほど積んだ山が崩れにくいということです。
この砂質土は密実になる(N値が大きくなる)ほど内部摩擦角Φは大きくなります。

参考になった数9

03

1.正。液状化は①地下水位面下の飽和砂質土で細粒分含有率が低く(35%以下)比較的金位置な粒径の砂②N値が小さい(15以下)③地下水位面が地表面に近い④大きな地震動、の場合起こりやすくなります。

2.正。正しい記述です。

3.正。正しい記述です。

4.誤。砂質土では、N値が大きくなるほど内部摩擦角が大きくなります。

参考になった数3