一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科1(計画) 問12

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問題

一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科1(計画) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

集合住宅・住宅団地の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 同潤会江戸川アパート(東京都、1934年)は、社交室、共同浴場、食堂、洗濯場等の付帯施設を有する集合住宅として計画された。
  • コモンシティ星田 A2(大阪府、1992年)は、敷地内の緩斜面を活かした緑道の配置や、塀・門を極力設けない外構計画等により、連続した開放的な外部空間を創り出した戸建ての住宅団地として計画された。
  • 幕張ベイタウンパティオス 4番街(千葉県、1995年)は、高層板状住棟による高密度な賃貸集合住宅であり、住戸には、仕事場等として使用できる開放的な f - ルーム(ホワイエルーム)が設けられ、中廊下やコモンテラスと連続して計画された。
  • 釜石・平田地区仮設住宅団地(岩手県、2011年)は、東日本大震災の復興支援の一環として建設されたコミュニティケア型仮設住宅団地であり、診療所付きのサポートセンターや仮設店舗が計画された。

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この過去問の解説 (3件)

01

1[正]
同潤会江戸川アパートは関東大震災後の集合住宅供給事業の一つです。中庭、社交室、共同浴場、理髪室等の共用部分を有します。
2[正]
コモンシティ星田 A2は敷地内の斜面を利用したスロープや電線地中化が特徴です。
3[誤]
幕張ベイタウンパティオス 4番街は壁面線の位置・高さ、壁面率等についての都市デザインガイドラインに沿って設計された街区型集合住宅です。
設問は東雲キャナルコート(東京都)の説明です。
4[正]
釜石・平田地区仮設住宅団地は東日本大震災の復興事業の一つで被災者が安心で快適に生活できるコミュニティケア型仮設住宅団地です。クリニック付きのサポートセンターや商店街等が特徴です。

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02

1 [正]
設問の通りです。
「同潤会江戸川アパート」(東京都、1934年)は、関東大震災後の復興事業の一環として旧同潤会によって建設された鉄筋コンクリート造の「中層集合住宅」です。
4階建住棟と、コの字型の6階建住棟とが中庭を囲んで並行に配置され、住棟内には「社交室」「共同浴場」「食堂」「洗濯場」等の付帯施設が設けられていました。
(現在は表参道ヒルズに建て替えられています)

2 [正]
設問の通りです。
「コモンシティ星田A2」(大阪府、1992年)は、北斜面の敷地に建てられた「戸建住宅の集合」であり、住宅と集会施設が分散して配置され、その残りの空間に通路・緑道・緑地・水路が計画されています。すべての住戸に設けられたカーポートや中庭等の外部空間が住戸のアプローチとなると共に、通路や緑道に面することで視覚的に連続し、住戸の領域が断片化されることなく連係しています。

3 [誤]
設問の記述は「東雲キャナルコート1街区」が該当します。
「幕張ベイタウンパティオス4番街」(千葉県、1995年)は、幕張新都心に建つ「集合住宅団地」で、「商業施設・公共施設の導入による複合性」「周辺へ関連を持たせる開放性」「変化のある町並みによる場所性」を目標とした「都市デザインガイドライン」に基づき、壁面線の位置・高さ・壁面率のほか、基壇部・中断部・頂部という三層構成が指定され、統一的なデザインが誘導されています。

4 [正]
設問の通りです。
釜石・平田地区仮設住宅団地(岩手県、2011年)は、東日本大震災の復興支援の一環として建設されたコミュニティケア型仮設住宅団地であり、仮設住宅団地の中に、「まち」の機能と「医・職(食)・住」を実現させたものです。

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03

1.〇
アパートメント事業の最後の事例です。共同施設が充実しており、「東洋一のアパート」と呼ばれていました。

2.〇
一戸建て住戸からなる集合住宅地です。敷地中央に緑道が通り、1F部分をRCの土留めとして「スロープ造成」しています。

3.×
設問は「東雲キャナルコート」の説明です。「幕張ベイタウン」は「都市デザインガイドライン」が用意され、全体の統一感を得るために、壁面戦の位置や建物高さ、壁面率、仕上げ等の指定があります。

4.〇
設問通りです。東日本大震災の復興支援の一環として建設されたコミュニティケア型仮設住宅団地です。

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