一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科2(環境・設備) 問28
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問題
一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科2(環境・設備) 問28 (訂正依頼・報告はこちら)
色彩に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- ジャッド( D.B.Judd )がまとめた色彩調和の秩序性の原理によると、色相環における等間隔配色は調和する。
- 明所視において、ある面からの放射エネルギーが同じ場合、緑色に比べて赤色のほうが光の強さを強く感じられる。
- 色光の加法混色においては、混ぜ合わせる光を増やすほど、白色に近くなる。
- マンセル表色系におけるバリュー(明度)は、0 から 10 までの数値で表される。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:設問通りです
色彩調和の秩序性の原理とは色彩の体系上、一定の法則に基づいて秩序的、幾何学的関係にある配色は調和する、というものです。その原理に基づくと補色どうしの配色や色相環における等間隔配色は調和する性質があります。
2:誤りです
目の網膜には錐状体(明所視)と杆状体(暗所視)の2つの視細胞があり、明所視では緑~黄色が、暗所視では青~青緑が敏感に感じ取る(明るく感じる)ことができます。
3:設問通りです
加法混色(三原色:赤・緑・青)では混ぜ合わせる光が増すごとに白色に近づきます。
減法混色(三原色:シアン・マゼンタ・イエロー)では混ぜ合わせる媒体を増やすごとに黒色に近づきます。
4:設問通りです
マンセル表色系は物体色を表示する方法の一つで日本でもJISに採用されております。
色の属性に色相、明度、彩度がありそのうちの明度(バリュー)は反射率が0%の完全な黒を0、反射率が100%の完全な白を10とする11段階に区別されております。
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02
設問の通りです。
アメリカの色彩学者であるジャッドは、様々な色彩調和論を研究・分析し次の4つの原理にまとめています。
①秩序性の原理 : 色相環のように規則的に配置されたものの中から規則的に選択した色は調和する。
②なじみの原理: 木の葉の光が当たっている部分と影の濃淡のように日常で見慣れた色は調和する。
③類似性の原理: 同系色相、同系トーンなど共通性をもつ色同士は調和する。
④明瞭性の原理: 明快なコントラストをもつ色の組み合わせは調和する。
と唱えています。
2 [誤]
人間の目に光として感じる波長の範囲は380nm~780nmで、放射エネルギーが同じ場合、明所視では黄緑が最も強く感じられ、緑や橙(黄赤)の2倍の効果(比視感度)があります。橙(黄赤)より波長の長い赤はさらに弱く感じる。なお、暗所視では緑が最も強く感じる色となります。
3 [正]
設問の通りです。
混色とは色を混ぜ合わせて別の色をつくることで、加法混色と減法混色とがあります。加法混色(明度が加わる)は、光源色の混色に見られ、混色の結果が白色に近づき、減法混色(明度が減る)は、色料(絵具)や色フィルターなどの吸収媒質(光を吸収する物質)の混色に見られ、混色の結果が黒色に近づきます。加法混色の三原色は赤(R)・緑(G)・青(B)で、カラーテレビやコンピューターディスプレイの画面の色を表すのに使われ、減法混色の三原色はシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)で、カラー印刷の重ね刷りなどに応用されています。
4 [正]
設問の通りです。
マンセル表色系は、色相(ヒュー)・明度(バリュー)・彩度(クロマ)という三つの属性を用いて色を表示します。明度は明るさの属性であり、光を完全に反射する理想的な白を10、光を完全に吸収する黒を0として、その間を感覚的に等間隔になるよう10分割(11段階で表現)します。
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03
色彩体系上、一定の法則に基づいて秩序的、幾何学的に関係ある配色は調和します。
2.×
放射エネルギーが同じである場合、明所視において緑~黄(555mm)の波長、暗所視において青~緑(500)が最も敏感になります。
3.〇
加法混色とは、色光の混色をすることです。
混ぜ合わせる光が増すごとに明るさが増加して、白色に近づきます。
4.〇
明度は完全な黒を0、完全な白を10とします。
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