一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科2(環境・設備) 問33
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問題
一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科2(環境・設備) 問33 (訂正依頼・報告はこちら)
換気設備等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 営業用厨房の換気計画において、一般に、排気量は給気量に比べてやや大きくする。
- ディスプレイスメント・ベンチレーション(置換換気)は、工場等において、汚染物質が周囲空気より高温又は軽量な場合に有効である。
- 屋内駐車場の換気方式においては、一般に、周辺諸室への排気ガスの流出を防ぐために、第二種機械換気方式を採用する。
- 空調機の外気取入れに全熱交換器を使用することにより、一般に、熱源装置の容量を小さくすることができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:設問通りです
厨房のように臭いを周囲に漏らさないように配慮する場合には排気を機械で行う第3種換気方式を用います。
機械換気を行うと自然換気より換気量が大きくなります。
2:設問通りです
ディスプレイスメント・ベンチレーション(置換換気)とは、室内に室温より低温の空気を送り込むことで室内にある空気を押し上げて排出ことにより換気を行う方式で汚染物質が周囲空気より高温又は軽量な場合に有効です。
3:誤りです
第2種換気方式は外部からの汚染物質の流入を防ぐために機械給気を行う方式です。
屋内駐車場の場合には給気も排気も機械で行う第1種換気方式を用います。
4:設問通りです
全熱交換器とは通常顕熱(温度)のところを潜熱(湿度)の熱交換も行う機械で冷凍機やボイラーなどの熱源装置の容量を小さくすることができます。
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02
厨房は火気の使用で熱がこもりやすいため、排気量を大きくしておきます。
2.〇
室温よりも低温の空気が吹き込まれることより、上昇気流に伴い室下層から汚染空気を押し上げ排出します。
3.×
排気等が周囲に漏れないためには、第一種または第三種換気方式を採用します。
4.〇
顕熱・潜熱負荷の軽減ができるため、熱源装置の容量を小さくできます。必要外気量の多い建物ほど期待ができます。
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03
設問の通りです。
レストランの厨房などのように必要換気量が多く、安定した換気を要求される室では、給気・排気ともにファンを使う第一種機械換気方式が用いられ、排気量を給気量よりも多くして室内を負圧に保つようにします。
2 [正]
設問の通りです。
ディスプレイメント・ベンチレーション(置換換気)は、居住域に温度成層を形成して、汚染物質を上昇気流に乗せて運送し天井面の排気口から排出する換気方式であり、汚染物質が周囲空気より高温又は軽量な場合に有効な手法です。
3 [誤]
換気種別において、第二種機械換気方式とは室に対して給気のみを行い、外部からの粉塵等の侵入を防ぐ換気方式です。クリーンルーム等の空気清浄度を要求する室に適用されます。屋内駐車場では周囲への排気ガスの流入を防ぐため、室内を負圧に設定した第一種換気方式、または排気ファンによって屋外に排出し給気口から外気を導入して室内を負圧にする第三種機械換気方式とします。
4 [正]
設問の通りです。
通常の顕熱のみを交換する熱交換器に対しエンタルピ(全熱)を交換し、潜熱(水分)も交換できる熱交換器を全熱交換器と呼びます。この全熱交換器を設けることで外気負荷が低減されるため、空調設備容量の低減が図れます。
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