一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科4(構造) 問74

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問題

一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科4(構造) 問74 (訂正依頼・報告はこちら)

図 − 1 のような水平荷重Pを受けるラーメンにおいて、Pを増大させたとき、そのラーメンは、図 − 2 のような崩壊機構を示した。ラーメンの崩壊荷重Puの値として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、柱、梁の全塑性モーメントの値は、それぞれ 400 kN・m 、200 kN・m とする。
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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

曲げモーメント図から水平力Pを求めていきます。

図-2より梁両端、柱脚部にヒンジ(全塑性モーメントに達した部分)が生じてますのでそれに合わせて柱・梁にモーメント図を表示してきます。
柱AB、柱CDにかかるせん断力をQAB、QCDとすると
水平方向のつり合い式より
PU=QAB+QCD
曲げモーメントの変化の割合がせん断力になるので
Q=M/hより
QAB=(200+400)/3=200kN
QCD=(200+400)/6=100kN
したがって、PU=200+100=300kN

(仮想仕事の原理でも求められます)

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02

正解は2です。

モーメント図より、柱ACおよび柱BDに生じるせん断力をそれぞれQAC、QBDとすると、

QAC = (200 + 400)/3 = 200 kN

QBD = (200 + 400)/6 = 100 kN

よって、PU = QAC + QBD = 200 + 100 = 300 kN となります。

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03

この問題は、水平荷重Pを受けるラーメンについて、Pを増大させた時の崩壊荷重Puを求める問題です。

仮想仕事の原理を利用することがポイントです。

選択肢2. 300 kN

【仮想仕事の原理】

外力のなす仕事と内力のなす仕事の関係から崩壊荷重PUを求めます。

梁左端の点(崩壊荷重PUが作用する点)の変位(δ)は、柱左側の回転角をθとすると

 δ = 3θ

となり、

外力のなす仕事は、

 ∑Pδ = Pu × δ = Pu × 3θ = 3Puθ

また、梁右端の点の変位(δ)は、柱右側のθ’とすると

 δ = 6θ’

となり、

梁左端の点の変位と梁右端の点の変位は等しいことから

 6θ’= 3θ

 θ’ = θ/2

となります。

内力のなす仕事は、

 ∑Mθ = 400×θ + 200×θ + 200×θ’ + 400×θ’

  = 400θ + 200θ + 100θ + 200θ

  = 900θ

∑Pδ = ∑Mθという関係が成り立つことから、

 3Puθ = 900θ

 Pu = 300 [kN]

となります。

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