一級建築士の過去問
令和2年(2020年)
学科4(構造) 問75

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

一級建築士試験 令和2年(2020年) 学科4(構造) 問75 (訂正依頼・報告はこちら)

図のような荷重が作用するトラスにおいて、部材A、B、C及びDに生じる軸方向力をそれぞれNA、NB、NC及びNDとするとき、それらの値として、誤っているものは、次のうちどれか。ただし、軸方向力は、引張力を「 + 」、圧縮力を「 − 」とする。
問題文の画像
  • 解答選択肢の画像
  • 解答選択肢の画像
  • 解答選択肢の画像
  • 解答選択肢の画像

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。
各トラス材の軸力を求める前に各支点反力を算出しておきます。
トラス材は左右対称であるので各支点反力はV=5P/2となります。

[A]A材を中心で切断した左側について、A材の軸力をNA(引張を正)とするとつり合いの式より
NA/√2+5P/2=0
NA=-5√2P/2(正解)

[B]B材を中心で切断した左側について、B材の軸力をNB(引張を正)とすると、C材左端におけるモーメントのつり合い式より
NB×l+5P/2×2L=P×L
NB=-4P(誤り)

[C]C材を中心で切断した左側について、C材の軸力をNC(引張を正)とするとつり合いの式より
NC/√2+5P/2=P+P
NC=-√2P/2(正解)

[D]D材下端にかかる軸力NDついて鉛直方向のつり合いの式より
ND=0(正解)

参考になった数7

02

正解は2です。

トラス材の支点反力を算出します。

トラス材は左右対称であるので、各支点反力は V = 5P/2(上向き)となります。

◆部材A、Dの軸方向力NA、NDを求めます。部材Aの左側端部をa支点と仮定します。

接点法より、a支点でのつり合いを考えると、示力図の辺の比は、1:1:√2 の三角形の辺の比になるので、その大きさがわかります。

比が1の部分が 5P/2 ですので、比が√2のNAは 5P/2 × √2 = 5√2P/2 となります。

また、矢印を仮定するとa支点に向かうので、圧縮力(−)となります。

よって、NA = −5√2P / 2 となり、枝1は正しいです。

C節点でのつり合いを考えると、T字形の節点になるので、部材Dはゼロになります。

よって、ND = 0 となり、枝4は正しいです。

◆部材B、Cの軸方向力NB、NCを求めます(切断法)。

部材B、Cを含んだ形でトラスを切断した左側を取り出して、切断面に軸方向力を引張力(+)として仮定します。

ΣMd = 0 より、

5P/2 × 2L − PL + NB × L = 0

      4P + NB = 0

        NB = −4P

よって、枝2は誤りです。

◆NCのY方向の分力NCYは、1:1:√2の三角形の辺の比から、

NC:NCY = √2:1 ➡ NCY = (1/√2) NC

ΣY = 0 より、 

5P/2 − 2P + 1/√2 × NC = 0

   P/2 + 1/√2 × NC = 0

         NC = −√2P/2 

よって、枝3は正しいです。

参考になった数6

03

この問題は、荷重が作用するトラスに関する計算問題です。

鉛直方向、水平方向、モーメントの力の釣り合いを利用することがポイントとなります。

トラスのピン端とローラー端に作用する反力を求めておきます。

ピン端に作用する反力をVA(上向き)、ローラー端に作用する反力をVB(上向き)とすると、

鉛直方向の力の釣り合いから 

 ∑Y = P + P + P + P + P – VA – VB = 0

 VA + VB = 5P

ピン端のモーメントの釣り合いから

 ∑M = Pl + 2Pl + 3Pl + 4Pl + 5Pl – 6VBl = 0

 6VBl = 15Pl

 VB = 5P/2(上向き)

 VA = 5P − VB = 10P/2 – 5P/2 = 5P/2(上向き)

選択肢1. 解答選択肢の画像

正しいです。

A材の軸方向力をNA(圧縮力)と仮定すると、A材で切断した左側の鉛直方向の力の釣り合いから、

 ∑Y = −NAcos45°+ 5P/2 = 0

 NA/√2 = 5P/2

 NA = 5√2P/2

よって圧縮力であることから、

 NA = −5√2P/2

となります。

選択肢2. 解答選択肢の画像

誤りです。

B材の軸方向力をNB(圧縮力)と仮定すると、B材、C材で切断し、C材の左端のモーメントの釣り合いから、

 ∑M = −NBl – Pl + 5Pl = 0

 NB = 4Pl

よって圧縮力であることから、

 NB = −4Pl

となります。

選択肢3. 解答選択肢の画像

正しいです。

C材の軸方向力をNC(圧縮力)と仮定すると、B材、C材で切断した左側の鉛直方向の力の釣り合いから、

 ∑V = -NCcos45°+ P + P – 5P/2 = 0

 NC/√2 = P/2

 NC = √2P/2

よって圧縮力であることから、

 NC = −√2P/2

となります。

選択肢4. 解答選択肢の画像

正しいです。

D材の軸方向力をNDと仮定すると、D材の鉛直方向の力の釣り合いから、

 ND = 0

となります。

参考になった数0